アクリルパーテーションは感染対策として不完全
アクリルパーテーションは感染対策として不完全 / Credit:Depositphotos
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コロナ対策の新技術!「空気中の飛沫を吸着する」コーティング

2021.06.20 Sunday

New material could remove respiratory droplets from air https://phys.org/news/2021-06-material-respiratory-droplets-air.html
Droplet-capturing coatings on environmental surfaces based on cosmetic ingredients https://www.cell.com/chem/fulltext/S2451-9294(21)00266-7?_returnURL=https%3A%2F%2Flinkinghub.elsevier.com%2Fretrieve%2Fpii%2FS2451929421002667%3Fshowall%3Dtrue#%20

新型コロナウイルス対策のため、さまざまな場所で透明なアクリルパーティションを見かけるようになりました。

しかし、直進する飛沫を弾くだけのため、その効果はあまり高くありません。

そこでアメリカ・ノースウェスタン大学(Northwestern University)材料科学工学部に所属するジャシン・フアン氏ら研究チームが、空気中の飛沫を除去できる新しい透明コーティング剤を開発しました。

コーティングされた表面は飛沫を弾かずに吸収するため、これまでよりも効果的に感染防止できます。

研究の詳細は、6月16日付の科学誌『Chem』に掲載されました。

飛沫を吸収する新しいコーティング剤

飛沫はウイルスの感染経路となります。

そのため飛沫を防ぐアクリルパーティションが利用されてきました。

しかし、この材料では飛沫自体を除去できません

アクリルの表面で弾くだけなので、跳ね返った飛沫は空気中に残留してしまうのです。

開発された飛沫を吸収するコーティング剤
開発された飛沫を吸収するコーティング剤 / Credit:Jiaxing Huang(Northwestern University)_Droplet-capturing coatings on environmental surfaces based on cosmetic ingredients(2021)

そこで研究チームは飛沫を吸収する新しい透明コーティング剤を開発しました。

このコーティングの主成分は、ヘアーコンディショナーや化粧品に利用されてきた高分子電解質(英訳:polyelectrolyte)です。

粘性のある液体で、プラスチックやガラス、木材、金属、コンクリート、さらには衣類などの表面に塗ることが可能

そしてコーティングされた表面に飛沫が衝突すると、飛沫は吸着・吸収されて乾燥します。

従来の材料のように弾いて空気中に押し戻すことがないのです。

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