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ウナギの稚魚には魚に食べられても「エラからバックで抜け出す能力」があった (2/4)

2021.06.25 Friday

2021.06.23 Wednesday

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ウナギの稚魚は食べられたあとにドンコのエラからで出ていた

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Credit:Yuha Hasegawa et al (2021) . bioRxiv . Escaping through the predator’s gill cleft: A defensive tactic of juvenile eels after capture by predatory fish

研究者たちが映像を確かめたところ、ウナギの稚魚がドンコに食べられてから間もなく、ドンコのエラの付近から、細長い何かがスルリと出てくるのが確認されました。

研究者たちはこの細長い物体が、ウナギの稚魚の尻尾だとすぐに気付きます。

この時点で、ドンコは不快感を感じ始めたのか激しく泳ぎ、体を水槽の壁に擦りつけるような動きをみせはじめました。

すると間もなく、残りのウナギの稚魚の体がスルリとエラから抜け出てきたのです。

こうなってくると、研究者たちの熱意はいやがおうにも捕食実験に注がれたでしょう。

研究者たちはさっそく54匹のウナギの稚魚を用意して、全てをドンコに捕食させ、脱出が起こる頻度を確かめました。

結果、半数以上の28匹(51.9%)の稚魚が捕食された後に47±36秒という非常に短期間内で、ドンコのエラから逃げ出す様子が確認されました。

さらに興味深いことに、脱出に成功したウナギの稚魚たちの多く(28匹中26匹)は「無傷」だったのです。

この結果は、ウナギの稚魚にとって捕食された後のエラからの脱出が、かなり一般的な選択肢であることを示します。

しかし、よりにもよって、なぜ尻尾が先なのでしょうか?

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