ヒアリの筏にはあるルールが存在した
ヒアリの筏にはあるルールが存在した / Credit: Robert J. Wagner et al., Journal of the Royal Society Interface(2021)
animals plants

ヒアリは洪水になると「生きているイカダ」をつくる

2021.07.03 Saturday

Watch thousands of fire ants form living ‘conveyor belts’ to escape floods https://www.livescience.com/fire-ants-bridges-from-raft.html Floating Fire Ant Rafts Form Mesmerizing Amoeba-Like Shapes https://www.smithsonianmag.com/science-nature/floating-fire-ant-rafts-form-mesmerizing-amoeba-shapes-180978079/
Treadmilling and dynamic protrusions in fire ant rafts https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsif.2021.0213

小さな生き物が洪水を生き延びるには、チームワークが必要です。

中でもヒアリは、数千〜数万匹が寄り集まって、自分たちの体で筏(いかだ)をつくり、水が引くまで浮き続けます。

しかし、ヒアリはただプカプカと浮いているわけではありません。

筏をよく見ると、アリたちは常にせわしなく動き回っています。

一体、何をしているのか?

コロラド大学ボルダー校 (University of Colorado Boulder・米)が調べたところ、ヒアリたちはあるルールに従って、筏のフォーメーションを変えていることが判明しました。

果たして、そのルールとは?

研究は、6月30日付けで科学誌『Journal of the Royal Society Interface』に掲載されています。

なぜ「ヒアリの筏」は沈まないのか?

南米を原産とする「アカヒアリ(学名:Solenopsis invicta)」は、一つのコロニーで約30万匹を擁する、ヒアリの中でも最大規模の種です。

彼らは地下トンネルの巣が浸水すると、互いに手をとりあって筏をつくり、数週間ほど水面を漂います。

ヒアリの体には水をはじく撥水作用があり、細かな毛の間に気泡を溜め込むことができます。

その一匹一匹が緊密に連結することで、気泡も大きくなり、いわば巨大な浮き輪になるのです。

2017年8月に、記録的なハリケーン「ハービー」がテキサス州を襲った際には、浸水した町にたくさんのヒアリの筏が現れました。

こちらがその様子。(※ムシが苦手な方はご注意ください)

一見、土の塊が浮いているようですが、よく見ると無数のヒアリがうごめいているのが分かります。

ヒアリの筏は自由自在に形を変えますが、それがどのように行われているのかは解明されていません。

そこで研究チームは、ヒアリの筏を撮影し、その生成や形状変化のようすを観察しました。

次ページ筏のフォーメーションには規則があった!

<

1

2

>

動物のニュースanimals plants news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!