人類の地球脱出リミットは10億年。太陽の終わりについて新しい研究結果

science_technology 2018/05/08

Point
・太陽は赤色巨星として巨大化した後、縮んで白色矮星になり、暗い惑星状星雲として終わる
・終わりを迎えるのは約100億年後。人類は10億年後には地球に住めなくなる
・太陽が最後にガスとチリを放出し惑星状星雲になる時、むき出しの核がそれを照らして明るく見える

 

太陽が死んだ後どのようにみえるのでしょうか?新たな予測によって、太陽系がどの様に終わりを迎えるのか、いつそれが起こるのかを示されました。

以前天文学者たちは、太陽が最後には明るいガスとチリの泡である、美しい「惑星状星雲」になると考えていましたが、星雲になるために必要な質量が僅かに足りないのではないかという証拠も示されていました。

惑星状星雲

しかし、天文学者達の国際チームによる新たな研究で、やはり、太陽はその終わりに惑星状星雲になることが示されたのです。

The mysterious age invariance of the planetary nebula luminosity function bright cut-off
https://www.nature.com/articles/s41550-018-0453-9

太陽は現在、約46億歳。そして他の星々の観測から、その終わりはおよそ100億年後と予想されています。その過程で太陽は、およそ50億年後に赤色巨星になります。太陽の核は縮みますが、外層は火星軌道の外まで拡大し、その過程で地球は飲み込まれてしまいます。その時、地球がその軌道にあればですが。

1つ確かなことがあります。その時まで人類が地球上に残っている可能性はほぼない、ということです。実際、人類が地上を離れるまでに残された時間はわずかに10億年です。というのも、太陽の輝度は、10億年ごとに10%増すからです。そう聞いても大したことないように思えますが、輝度の上昇は地上の生命の終わりを意味します。海は蒸発し、地表は水が存在するには温度が高すぎるようになります。人類はまさに絶滅に向かっているのです。

赤色巨星の後に起こることを特定するのは難しかったのですが、以前の研究で、「明るい」惑星状星雲を形成するには、少なくとも太陽の2倍の質量が必要であることがわかっています。

今回、天文学者たちの国際チームは、星星の90%の通常の恒星のように、太陽が赤色巨星から縮んで白色矮星になり、最後には惑星状星雲になることを突き止めるためにコンピューターモデルを使いました。

論文の著者の一人、マンチェスター大学の天文物理学者アルバート・ジルストラ氏は以下のように説明しています。「星が死ぬ時、エンベローブとして知られる多量のガスとチリを宇宙に放出します。エンベロープは星の質量の半分を占めます。それによって星の核があらわになり、同時に星は燃料不足に陥ります。結局は、最終的に死んでしまう前に光が失せます。しかし、ちょうどそのときに、あらわになった熱い核が放出されたエンベロープを明るく照らすのです。それは1万年続きますが、天文学的には一瞬です。惑星状星雲が見えるのはこれが原因です。その中には、とても明るいので何千万光年も先で観測できるものもあります。それは元となった恒星が、暗すぎて見えない距離でも同様です」

新たな研究では、太陽のように質量が足りなくて「暗い」惑星状星雲になるものでも、「一瞬」だけ明るくなり観察できることが示されました。太陽は質量不足で地味に消えていくだけではなく、有終の美を飾ってその終わりを迎えるようです。

 

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99%光を吸収する「闇の惑星」は何色なのか

 

via: Science Alert/ translated & text by SENPAI

 

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