瞑想やヨガは「DNAレベル」でストレスを抑える

spiritual 2018/05/13

Point
・ストレスによって交感神経が刺激されると、NF-kBと呼ばれる遺伝子が活性化し結果的に炎症などが起こる
・瞑想やヨガなどは、この炎症誘発的な遺伝子活性を抑えることで健康に有益な影響を及ぼす

 

2017年のコベントリー大学とラドバウド大学の研究によると、瞑想やヨガ、太極拳などの心身介入(MBIs)はただ私達をリラックスさせるだけでなく、健康への害や抑うつを引き起こすDNAの分子反応を「逆転」させることができるようです。

What Is the Molecular Signature of Mind–Body Interventions? A Systematic Review of Gene Expression Changes Induced by Meditation and Related Practices
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fimmu.2017.00670/full

この研究は、10年以上のデータを持つ他の研究を再検討することで、マインドフルネスやヨガを含むMBIsによって、遺伝子の振る舞いがどのように影響を受けるかを解析しています。大学の専門家たちは、18の研究から、合計846人の被験者の11年以上のデータを検討して、MBIsの結果として身体に起こった分子変化のパターンを明らかにし、こういった変化がどれくらい私達の精神や身体の健康に有益かを明らかにしました。

研究者たちはどれだけ遺伝子発現が影響を受けたのかに焦点を当てました。つまり、身体や脳、免疫系を作り上げている生物学的な仕組みに影響するタンパク質を生み出す遺伝子の活性に焦点を当てたのです。

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人がストレスにさらされた時、闘争・逃走反応を司っている交感神経(SNS)が刺激され、遺伝子発現を調整している核内因子kB(NF-kB)と呼ばれる分子の産出量が増えます。

NF-kBは他の遺伝子を活性化することで、ストレスによる刺激を細胞レベルでの炎症を引き起こすサイトカインというタンパク質の生産に変換します。細胞の炎症は一時的な闘争・逃走反応には役に立つ反応ですが、もし長引けば、癌のリスクを高め、老化を促進し、抑うつのような精神的な障害を引き起こします。

しかし、研究によると、MBIsをしている人にはその反対の反応が見られます。つまり、NF-kBやサイトカインの産出が抑えられることで、炎症誘発の遺伝子発現パターンを逆転させ、結果的に炎症と関係のある病気や症状のリスクを減らしていたのです。

研究の著者らが言うには、闘争・逃走反応の炎症効果は一時的な免疫系の増強に役立ちますが、それは、人類が先史時代に傷口から感染する高いリスクがあった狩猟採集していたころ重要な役割を果たしていました。しかし、今日のストレスが心理的なもので、しばしば長く続く社会にあっては、炎症誘発的な遺伝子発現は長引く可能性があり、それゆえに心理的そして医学的問題を引き起こしやすいのです。

コベントリー大学の筆頭研究者イバンナ・ブリック氏は、「世界中の何百万の人々がすでに、ヨガや瞑想といった心身介入の健康への好影響を楽しんでいます。しかし彼らがおそらく気づいていないのは、これらの影響が分子レベルで始まっており、遺伝子情報がその働きを執行するやり方を変化させているかもしれないことです。これらの活性は私達が分子署名と呼んでいるものを細胞内に残します。それは、ストレスや不安が遺伝子発現様式を変化させることで身体に及ぼす影響を逆転させます。簡単にいえば、MBIsは脳の経路を介してDNA過程の舵取りをし、私達の健康を改善するのです。」と述べています。

ただこれらの効果をより深く理解するには、運動や栄養のような、他の条件と比較するとどうなるかなど、さらなる研究が必要になるでしょう。

 

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via: Science Daily/ translated & text by SENPAI

 

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