言葉を話すときの信号を抽出
言葉を話すときの信号を抽出 / Credit:UC San Francisco (Youtube)_“Neuroprosthesis” Restores Words to Man with Paralysis(2021)
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頭の中での発音を「文章にして話せる」脳インプラントが開発される

2021.07.17 Saturday

First ever thought-to-speech brain implant successfully trialed https://newatlas.com/medical/brain-implant-neural-activity-speech-ucsf/
Neuroprosthesis for Decoding Speech in a Paralyzed Person with Anarthria https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2027540

毎年、多くの人が脳卒中や事故、病気により話す能力を失っています。

こうした患者たちにスムーズなコミュニケーションを取り戻させるため、アメリカ・カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)に所属するデビッド・モーゼス氏ら研究チームは、患者の言葉を読み取る脳インプラントを開発しました。

現在、被験者は「頭の中で単語を発音する」ことで、1分間に18語をディスプレイに表示させて対話できます。

研究の詳細は、7月15日付の学術誌『the New England Journal of Medicine』に掲載されました。

麻痺患者にとって最速のコミュニケーションツールとは

声帯を用いた音声会話は、人がスムーズにコミュニケーションをとるための優れたツールです。

実際、手を使って文字を書いたりキーボードに打ったりするよりも、声を出して話した方が素早く正確なのではないでしょうか。

研究チームによると、「音声では通常、1分間に150~200語ほどの高速情報伝達が行われています」とのこと。

そのため声を出せない麻痺患者はコミュニケーションを難しく感じてしまいます。

頭に装着したポインターで会話する麻痺患者
頭に装着したポインターで会話する麻痺患者 / Credit:UC San Francisco(Youtube)_“Neuroprosthesis” Restores Words to Man with Paralysis(2021)

今回の被験者である30代の男性も、長年帽子にポインターを装着して画面上の文字を入力するという方法をとってきました。

もっと効率のよい代替手段はないのでしょうか?

研究チームは、音声コミュニケーションが一番スムーズであることに注目し、麻痺患者の「声を出そうとするプロセス」を利用することにしました。

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