新たな研究は非常に優れた防水性と耐油性を備えた綿織物を1工程で作り上げた
新たな研究は非常に優れた防水性と耐油性を備えた綿織物を1工程で作り上げた / Credit:American Chemical Society,A Bathing Suit That Doesn’t Get Wet? – Headline Science
technology

「濡れない綿生地」が開発される!もうカビ臭い水着とおさらば

2021.07.27 Tuesday

A Bathing Suit That Doesn’t Get Wet?(scitechdaily) https://scitechdaily.com/a-bathing-suit-that-doesnt-get-wet/ Floating into summer with more buoyant, liquid-proof life jackets, swimsuits(sciencedaily) https://www.sciencedaily.com/releases/2021/07/210714131907.htm
In Situ, One-Pot Method to Prepare Robust Superamphiphobic Cotton Fabrics for High Buoyancy and Good Antifouling https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsami.1c08844

ライフジャケットや水着は、レジャーでの使用後はきちんと乾かさなければカビ臭くなってしまいます。

しかし、新たに開発された生地は、そんな必要がなくなるかもしれません。

中国武漢理工大学の2人の研究者シャオ・ゴォン(Xiao Gong)氏とシンティン・ハン(Xinting Han)氏は、撥油性と撥水性を備えた浮力のある綿織物を1工程で作る方法を開発したと報告しています。

研究の詳細は、7月22日付でアメリ化学会の学術雑誌『ACS Applied Materials & Interfaces.』に掲載されています。

水遊びに最適な素材

水着はきちんと乾かさないとかび臭くなってしまう
水着はきちんと乾かさないとかび臭くなってしまう / Credit:canva

・撥水加工が施された布地は、水の抵抗が少なく、また自浄作用があるため、水遊びにおいて需要の高い素材です。

一方、水着には綿がよく使われますが、これは親水性があるため水に濡れると湿ってしまい、汚れが付着しやすい素材です。

そのため、これまで多くの研究者たちが綿に防水・撥水加工のコーティングを施す方法をいろいろと開発してきました。

しかし、そうしたコーティングは、生地に塗布するために非常に多くの工程が必要で、大量生産に向いていませんでした。

ナノ粒子を配合するという方法も考案されましたが、これはナノ粒子が剥落した際の、環境への悪影響が懸念されています。

そこで、今回の研究者たちが目指したのは、さまざまな過酷な使用状況に耐える撥水コーティングを、綿布地に対して簡単に行える方法を考えるということでした。

そして、ゴォン氏とハン氏の2人の研究者は、防水に有効な3成分の混合溶液を24時間かけて綿布地へコーティングするという方法を考え出したのです。

この3成分は、具体的には「ドーパミン塩酸塩」、「3-アミノプロピルトリエトキシシラン」、「1H,1H,2H,2H-パーフルオロデシルトリエトキシシラン」です。

研究では3つの化学成分を綿布へ塗布した
研究では3つの化学成分を綿布へ塗布した / Credit:Xinting Han and Xiao Gong,ACS Applied Materials&Interfaces(2021)

成分名は複雑ですが、研究者はこの防水性コーティングを綿布に対して1工程で施せるよう最適化を行いました

では、実際どれくらい水を弾くのでしょうか? 研究者が公開している実験動画を見ていきましょう。

次ページ簡単なコーティングで得られる強力な撥水性と浮力

<

1

2

>

テクノロジーのニュースtechnology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!