筋トレなどの無酸素運動が脂肪燃焼を引き起こす仕組みが判明! 筋細胞の破片が脂肪細胞にカツを入れていた
筋トレなどの無酸素運動が脂肪燃焼を引き起こす仕組みが判明! 筋細胞の破片が脂肪細胞にカツを入れていた / Credit:Canva . ナゾロジー編集部
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筋トレが「無酸素運動なのに脂肪を燃やす」仕組みが明らかに (2/3)

2021.08.11 Wednesday

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無酸素運動の後に筋肉細胞は細胞膜に包まれた小さな袋を分泌していた

人間の筋肉を摘出して観察するわけにはいかないのでマウスで実験した
人間の筋肉を摘出して観察するわけにはいかないのでマウスで実験した / Credit:Canva . ナゾロジー編集部

無酸素運動を行った筋肉細胞に何が起きているのか?

研究者たちは謎を解明するためにマウスに筋力トレーニングを再現する過負荷運動を行わせ、筋肉細胞に起こる変化を観察しました。

無酸素運動の後に筋肉細胞は細胞膜に包まれた小さな袋を分泌していた
無酸素運動の後に筋肉細胞は細胞膜に包まれた小さな袋を分泌していた / Credit:Canva . ナゾロジー編集部

すると、過負荷運動を行った筋肉細胞から、細胞膜に包まれた小さな袋(小胞)が盛んに分泌されていることが判明。

また分泌された小胞の行先を追跡すると、脂肪細胞(白色)に取り込まれていることがわかりました。

さらに小胞を取り込んだ脂肪細胞では、なんと酸素を使った脂肪の分解が促進されていたのです。

この結果は、機械的な過負荷運動を行った筋肉細胞から発せられた小胞には、脂肪細胞に対して、有酸素運動のような脂肪の燃焼を行わせるための「命令書」が含まれていたことを示します。

また追加の研究により、小胞に含まれている命令書の正体が「miR-1」というタンパク質であり、受け取り手は脂肪細胞に存在する「Tfap2a」と呼ばれる調節遺伝子であると判明しました。

さらに小胞の分泌を阻害すると、脂肪分解に必要な遺伝子の働きが増加しなくなることも示されました。

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