バットマンのマントは普段柔らかいが硬化してグライダーとなる
バットマンのマントは普段柔らかいが硬化してグライダーとなる / Credit:Rocksteady,WB Games,Batman: Arkham Knight
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バットマンのマントように「柔らかいのに硬化する新素材」を開発 

2021.08.12 Thursday

Material Inspired by Chain Mail Transforms from Flexible to Rigid on Command(Caltech) https://www.caltech.edu/about/news/material-inspired-by-chain-mail-transforms-from-flexible-to-rigid-on-command
Structured fabrics with tunable mechanical properties https://www.nature.com/articles/s41586-021-03698-7

バットマンのマントは普段は柔軟性のある生地なのに、硬くなってグライダーとして機能させることができます。

実際そんな剛性を自在に制御できる生地は、再現可能なのでしょうか?

カリフォルニア工科大学(Caltech)の研究チームは、まさにそんな新素材の開発に成功しました。

チェーンメイル(鎖帷子)の構造に触発されて作られたその新素材は、流体のような状態から圧力によって特定の個体形状に変形できるとのこと。

研究の詳細は、8月11日付で科学雑誌『nature』に掲載されています。

硬さと柔らかさの両立

普段柔軟性に富んだ柔らかい状態なのに、とても硬くなる事もできる。

もしそんな素材があれば、普段折りたたんで、必要なときに展開するという持ち運びに非常に便利な道具が作れるでしょう。

しかし、実際それは可能なのでしょうか?

実はそうした仕組みのものはすでに私たちの回りに存在しています。

人によって思い浮かべるものはいろいろと異なるかもしれませんが、今回の研究チームの1人、カリフォルニア工科大学のキアラ・ダライオ氏は次のような例を述べています。

「真空パックされたコーヒーを思い浮かべてみてください。

 開封前のこのパッケージは硬くしっかりしています。しかし、1度開封すると、このパックは柔らかくなるはずです

真空パックされたコーヒー豆
真空パックされたコーヒー豆 / Credit:depositphotos

バックの中のコーヒー豆は本来バラバラに切り離された粒子です。

しかし、圧縮された場合、固体のように振る舞います

こうした作用をうまく使って柔軟性がありながら、状況によって硬化する材料というものは作成できないかと研究チームは考えたのです。

そして、こうした作用を再現するために、研究チームが参考にしたもう1つの要素が、中世の鎧として有名なチェーンメイルの構造でした。

次ページチェーンメイルをヒントにした新素材

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