植物は本当に音が「聴こえ」ているのか?科学的学説4つ

spiritual 2018/05/11
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先日、UAEのIKEAが「植物が罵倒したときと褒めたときで育ち方が違う」という驚くべき実験を行いました。

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ここで思い出されるのは、日本の「水からの伝言」です。1999年頃、「かける言葉によって水の結晶の形が変わる」という趣旨の本が出版されました。もちろんここに科学的根拠はありませんが、このテーマはなんと教育現場でも道徳教材として使用され、当時多くの議論を巻き起こしました。本当に植物が「言葉」を理解するのかどうかは、いまだ判明していません。そもそも、植物は音を認識することができるのでしょうか。

実は近年の研究では、音楽を含むあらゆる音が、植物の成長を加速することが示されています。研究者たちによると、音波の振動が成長因子を刺激しているとのこと。加えて、音は成長だけに影響しているのではありません。どうやら進化によって、捕食者の脅威を聞き分けるための「耳」を植物が持つようになった可能性もあるようです。「人間の言葉」を認識できるのかは別としても、「音」による何らかの作用があるのは確かみたいです。

 

音楽と成長

研究によって、どのような種類の音にも、植物の成長を促す能力があることが示されています。ある研究では、一日の内6時間音にさらされて育った植物が、音のない環境で育った植物よりもより成長していることがわかりました。しかし、同じ研究で音楽が植物の成長を促進しているのか見たのですが、音楽ではない音で育てた場合と比べての効果に差はありませんでした。つまり、植物はただの音と音楽を区別していないのです。とはいえ、音楽が植物の成長を助けていることに変わりありません。

 

音楽の効果

音楽の植物に及ぼす効果についてはっきりとした理由はわかっていません。しかし、植物が圧力に反応する「機械受容器」を持っている可能性が考えられています。音波は圧縮された空気分子で出来ています。人間は耳に音波が入ったとき、耳にある機会受容器がその圧力の形態を検出・区別することが出来ます。もし植物が似たような受容器を持っているとすれば、音楽の音のような音波の変化に反応することができるでしょう。

 

植物のコミュニケーション

植物はまた、お互いの振動を聞いているようです。植物は他の植物が近くにある時、単独で育ったものよりも、早く、健康に育ちます。最近、「植物が地下で化学信号によってコミュニケーションを取っている」という研究がありました。しかし他の研究では、化学信号や光などの要素がなくても、振動を介して「会話」している可能性があり、その会話によって安全に成長できるタイミングがわかっているようなのです。

また他の研究では、音楽のような音による振動によって遺伝子のスイッチが切り替わることがあり、植物が周りの環境を「聴く」ことで、いつ適切な遺伝子が発現するかわかっている可能性も示唆されています。もしこの現象の解明が進めば、音楽のような音を、成長促進につかえるようになる可能性もあります。

 

植物の防衛機構

他の進化的な必要性によって、植物が音波を感知する能力を発達させた可能性があります。ある研究によると、昆虫が葉を食べる振動を植物が感知できることが示されていて、そのうえ、他の植物にその危機を伝えている可能性も指摘されています。そのとき危険を伝えられた植物は、防御に備えなければならないことを知り、安全になるまで成長を止めたといいます。

また、植物は風によって起こる振動に反応するように進化しているという証拠もあります。植物が風によって起こった振動を感知すると、ある高さまで成長すべきでないことを知るようです。高さを抑えることで強い風で折れたり曲げられたりする危険から守られます。この分野の研究が進むと、音楽や音をデザインすることで、植物がありうる危険を避けたり備えたりする助けになるかもしれません。

 

植物に麻酔薬をうった結果・・・

 

via: Sciencing, phys.org/ translated & text by SENPAI

 

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