調査に使用した実験装置
調査に使用した実験装置 / Credit:石垣陽(電気通信大学)_安価で粗悪なCO2センサの見分け方 ~5千円以下の機種、大半が消毒用アルコールに強く反応~(2021)
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コロナ対策用に安価なCO2センサの利用は要注意! 67%がCO2に反応していない!?

2021.08.19 Thursday

安価で粗悪なCO2センサの見分け方 ~5千円以下の機種、大半が消毒用アルコールに強く反応~ https://www.uec.ac.jp/news/announcement/2021/20210810_3625.html
Accuracy verification of low-cost CO2 concentration measuring devices for general use as a countermeasure against COVID-19 https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.07.30.21261265v2

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、密を避け、換気に気を付けなければいけません。

そのためしっかりと換気できているか判断する指標として、室内の二酸化炭素(CO2)濃度の計測・可視化が注目されています。

こうした背景にあって、国立大学法人 電気通信大学の石垣 陽 特任准教ら研究チームは、コロナ対策用に販売されている5000円以下の二酸化炭素濃度測定器(CO2センサ)の精度を検証しました。

その結果、検証したセンサの67%はCO2濃度を疑似的に表示する粗悪品だと判明

さらにチームは粗悪なCO2センサの見分け方を紹介しています。

調査結果の詳細は、8月3日付で医学分野のプレプリントサービス『medRxiv』に掲載されました。

安価なCO2センサの67%は疑似センサだった

研究チームはこれまで、CO2濃度測定と可視化に取り組んできました。

今回はその技術と理解を踏まえ、販売サイトでの取り扱いが急増している「安価なCO2センサ」の精度検証を行いました。

アクリル水槽内のCO2濃度を変化させ、基準となるT&D社製の研究用センサ(センサA)と2021年5月に購入した2900~4999円の安価なCO2センサ12台(センサ1~12)を比較したのです。

同時に信頼性の高いCHC社製の産業用センサ(センサB)の数値も比較対象としました。

CO2濃度に対する各センサの応答特性
CO2濃度に対する各センサの応答特性 / Credit:石垣陽(電気通信大学)_安価で粗悪なCO2センサの見分け方 ~5千円以下の機種、大半が消毒用アルコールに強く反応~(2021)

その結果、参照用のセンサAとBはほぼ同じ測定値でした。

そして12台のうち3機種(全体の25%)のセンサは、測定値に15%以上誤差があるものの、CO2には反応しており、校正すれば感染症対策に利用できると考えられます。

ところが8機種(67%)のセンサはCO2に反応しておらず、CO2以外の物質を測定していると判明

ちなみに1機種(8%)は異常な数値を表示したため、故障していると考えられます。

消毒用アルコールに対する各センサの応答特性
消毒用アルコールに対する各センサの応答特性 / Credit:石垣陽(電気通信大学)_安価で粗悪なCO2センサの見分け方 ~5千円以下の機種、大半が消毒用アルコールに強く反応~(2021)

さらに消毒用アルコールに対する各センサの反応を調査したところ、CO2に反応しなかった8機種の値が2~10倍に急上昇しました。

つまりこれらのセンサは、CO2ではなくアルコールなどの雑ガスに反応する「疑似センサ」である可能性が高いと言えます。

次ページ研究チームが教える「粗悪なCO2センサの見分け方」

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