前世で「ファラオの愛人」だった記憶があるエジプト考古学者「ドロシー・イーディー」

spiritual 2018/05/12
Credit: learning-mind

既視感、いわゆるデジャヴを経験したことがある人は多いでしょう。そのとき感じる違和感は言葉にできるものではありません。しかし、イギリスのエジプト考古学者、ドロシー・イーディーの身に起こったのは、その違和感をはるかに上回るものでした。

彼女は、自分の前世について鮮明に思い出すことができたのです。こんなことを言い出せば、ふつうは「頭がおかしくなった」として相手にされませんが、彼女のケースは違っていました。エジプト第19王朝時代の、誰も知らない事柄を詳しく説明できたのです。その結果彼女は、古代エジプトの研究に多大な貢献をもたらすことになります。

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1904年、ドロシーはロンドンに生を受けました。そのおよそ3年後、ドロシーの運命を大きく変える出来事が起きます。自宅の階段から転落したドロシー。その衝撃はすさまじく、彼女は亡くなってしまいます。確かに医者は彼女の死を確認しました。しかし医者が死亡診断の手続きから病室に戻ると、甦ったドロシーがベッドの上でチョコレートを食べていました。そして、この出来事を境に、彼女はしきりに「家に帰りたい」と泣き出すようになります。

自宅で「家に帰りたい」と言われてしまっては、家族も為す術がありません。不思議な言動を繰り返すドロシーに、一行は手を焼きます。しかし、そこでさらにドロシーの転機となる出来事が起こります。家族で「大英博物館」に出かけた際、ドロシーは1枚のエジプトの葬祭殿の写真を目にします。そして、そのときはじめて、彼女は帰るべき「家」がその場所であることに気がついたのです。

Credit: learning-mind / セティ1世葬祭殿

ドロシーはそれからよく、大英博物館に通うようになりました。エジプトへの関心は増すばかり。しかし彼女は肝心のエジプト文字のひとつであるヒエログリフが読めません。そこで出会ったのが、当時大英博物館で働いていた著名なエジプト考古学者ウォリス・バッジです。彼はただならぬドロシーの情熱を信じ、彼女にヒエログリフを教えます。このことがさらに、彼女のエジプトへの理解を深めることになりました。

その後もエジプトへの執着を強めていったドロシー。27歳のときには、エジプトをPRするための雑誌に記事や漫画を描く仕事をはじめます。そしてその後、当時出会った未来の夫であるイマーム・メギードと共に、念願のエジプト移住を果たします。

初めてエジプトに足を踏み入れた彼女は、痛く感激。船から降りると、ひざまずいて地面にキスをして、「ただいま帰りました」と漏らし、二度とこの地を離れないことを誓いました。その後、ドロシーは男の子を出産。そして我が子にファラオの名である「Sety(セティ)」と名付けた彼女は、これをエジプトで「母親」を意味する「Omm(オンム)」と組み合わせて「Omm Sety(オンム・セティ)」、つまり「セティの母」と名乗るようになります。

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しかしドロシーは前世の記憶が引き金となった悪夢や夢遊病に悩まされ、だんだんと奇行を繰り返すようになります。夫婦生活も破綻しており、ついに夫イマームと離婚することに。

その後彼女は、息子とともにギザ・ピラミッドの近くの街に移り住みます。そこでドロシーは遺跡発掘の仕事に従事。大規模な発掘作業が終わると、彼女は選択を迫られました。それは、首都カイロで給料のいい仕事に就くか、前世の記憶で彼女が暮らしたとされるアビドスで貧しい生活を送るかといったもの。息子の存在もあり、悩んだドロシーでしたが、彼女は前世の記憶が残る地、アビドスでの生活を選択します。

アビドスにおいても発掘作業に携わったドロシー。彼女の前世での記憶は、アビドスにおける歴史の謎を解き明かすのに非常に役に立ちました。「セティ葬祭殿にはかつて庭があった」といった誰も知らなかった情報により、発掘作業は大成功。1969年にリタイアするまで、彼女はそこに留まることになります。

 

ドロシーが自分の前世について本当のことを言っていたのかどうかは、誰にもわかりません。一度死に近づいた経験から、その恐怖を打ち消すための何らかの防衛手段であったかもしれません。しかし、彼女がエジプト考古学界において大きな功績を残したことは紛れもない事実です。実際にドロシーの同僚は皆、彼女を高く評価しています。

77歳で亡くなったドロシーは、アビドスに埋葬されました。彼女が前世において結ばれたと主張するセティ1世と、今度は来世で愛し合っているのかもしれません。

 

古代エジプトの「パピルス」に記されていたのは「最古の性的暴行」だった

 

via: learning-mind / translated & text by なかしー

 

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