虐待は将来の人間関係に「重い愛」や「愛情回避」を誘発させると判明!
虐待は将来の人間関係に「重い愛」や「愛情回避」を誘発させると判明! / Credit:Canva
psychology

虐待の被害者は将来「愛の重い人」になってしまう可能性が高い

2021.10.05 Tuesday

Depression and insecure attachment might explain the link between child abuse and poor relationships in adulthood https://www.psypost.org/2021/09/depression-and-insecure-attachment-might-explain-the-link-between-child-abuse-and-poor-relationships-in-adulthood-61901
A tangled start: The link between childhood maltreatment, psychopathology, and relationships in adulthood https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S014521342100301X

児童を虐待の生々しい結果が明らかになりました。

オランダのライデン大学の研究によれば、子供のころに虐待を受けると人間関係に「重い愛」もしくは「愛の拒絶」という特質を得る可能性が高いとのこと。

「異常に重たい愛情」も「愛情の回避」も人間関係の質を低下させ、被害者の人生に負の影響を与えます。

研究結果の詳細は『Child Abuse&Neglect』の11月号に掲載されています。

虐待を受けた人は「異常に重たい愛情」をパートナーに求める

虐待を受けた人は「異常に重たい愛情」をパートナーに求める
虐待を受けた人は「異常に重たい愛情」をパートナーに求める / Credit:Canva . ナゾロジー編集部

子供のころに虐待を受けていた人は、成人期にさまざまな精神障害を発症させることが知られています。

しかしこれまでの研究では「虐待と成人期のうつ病」、「虐待と成人期の人間関係の質」など、精神障害は分野ごとに個別に調べられることが多く、複数の要因を結び付けた研究はほとんど行われていませんでした

そこで今回、ライデン大学の研究者たちは2000人の被験者の精神状態を9年間にわたり追跡

子供時代に虐待を受けた人々の「うつ病」「不安症」「アルコール依存」「愛着の型」「人間関係の質」の全ての要因の相互作用を調査することにしました。

結果、虐待を引き金にした関連性には、主に2つの流れがあることが判明します。

最も有力な流れは「異常愛着型」です。

典型的な「異常愛着型」の辿る経路は

「子供時代に虐待を受ける」→大人になって「うつ病」「不安症」の発症→「自信の喪失」→「パートナーへの依存」→「異常に重い愛着」と「関係へのしがみつき」→「人間関係の質の低下」「交際期間の短縮」

となります。

「子供のころに虐待」を受けた人間は「うつ病」や「不安症」を発症しやすくなり、自分に対する「自信が失われ」ることになります。

すると、自分に少しでも好意を向けてくれる人間に対して「異常に重い愛着」を向け「関係に依存」を深めていきます。

しかしそのような極端な愛情と度が過ぎる依存は人間関係に「しがみつき」を発生させ、パートナーは困惑し、疲れ果て「人間関係の質が大幅に低下」そして「関係が短期間で終わって」しまします。

何も知らない人がみれば「典型的なヤンデレ」と思うかもしれません。

しかしこの流れは、子供のころに虐待を受けた人々が、実際に経験してきた現実であり、虐待によって誘引された結果でもあるため、軽々しくみることはできません。

一方で、子供のころに虐待を受けた人は、真逆の反応をみせることもありました。

次ページ虐待を受けた人は逆に「愛情から逃げる」こともある

<

1

2

3

>

心理学のニュースpsychology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!