18世紀の心肺蘇生法とは
18世紀の心肺蘇生法とは / Credit:Depositphotos
medical

蘇生法にまつわる驚きの歴史「タバコ浣腸」 (3/3)

2021.11.14 Sunday

前ページ18~19世紀の蘇生法「タバコ浣腸」

<

1

2

3

>

外科医たちの介入と現代の蘇生法

仮死状態に至る要因が増えたことから、一般的な蘇生法にもいくらか変化が訪れました。

20世紀の蘇生法では、心臓を刺激することに重点を置くようになったのです。

そして、胸のあたりを手で圧迫する心臓マッサージ(胸骨圧迫)や、人工呼吸がますます一般的なものとなりました。

加えて当時の外科医たちは、専門家にしか行えない特別な蘇生法を生み出します。

それは、「胸部を開いて、心臓を手で直接マッサージする」「心臓に電流を流す」というものでした。

電気ショックを与えるAEDは民間人でも利用できる
電気ショックを与えるAEDは民間人でも利用できる / Credit:Depositphotos

そして現代、それら外科医が生み出した特殊な蘇生法の一部は、民間人ができる応急処置に統合されています。

私たちは設置されたAEDを利用して、電気ショックによる心肺蘇生を行えます。

さて、このように蘇生法の歴史を知ると、これまで蘇生法の有効性を試行錯誤してきた医師たち、また現代の科学技術に感謝するはずです。

「意識を取り戻したら、おしりからタバコの煙を吹き入れられていた」なんて、想像すらしたくありませんね。

「現代の蘇生法で良かった」と心から思います。

<

1

2

3

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

医療のニュースmedical news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!