ウミガメ型の海上移動都市「パンゲオス」
![海上を航行するウミガメ型都市](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/11/FireShot-Capture-954-pierpaolo-lazzarinis-giant-pangeos-terayacht-is-a-floating-city_-www.designboom.com_.jpg)
ラッザリーニ氏がデザインした水上都市「パンゲオス」は、最大6万人を収容して海の上を移動できます。
ウミガメ型のユニークな見た目をしており、全長550m、最も広い前肢のヒレ部分は、660mにもなります。
東京ドームの幅が約216mであることを考えると、パンゲオスがどれほど巨大か理解できますね。
![実現すれば「世界最大の船」になる](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/11/70o00u-2.gif)
当然、一般的な大型客船とは比較にならないほど大きく、実際に建造されるなら「世界最大の船」となるでしょう。
この「パンゲオス」という名称は、2億年以上前に存在していたとされる超大陸「パンゲア大陸」から取られました。
![パンゲア大陸の分裂](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/11/Pangea_animation_03.gif)
パンゲア大陸が分裂・移動して、現在の大陸になったと考えられています。
この「移動する大陸」のイメージが、多くの人々が生活できる海上移動都市のイメージにあっているということで採用されたようです。
![「ウミガメの甲羅」部分では、快適な生活が可能](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/11/FireShot-Capture-957-pierpaolo-lazzarinis-giant-pangeos-terayacht-is-a-floating-city_-www.designboom.com_-422x600.jpg)
パンゲオスの上部にはメイン広場があり、さまざまな施設だけでなく、小型船が停泊できる港、小型機が着陸できる空港まで備わっています。
また内部には約3万の区画があり、それぞれのスペースを客室やパンゲオスを維持する設備のために利用するのだとか。
![内部構造。約3万の区画に分かれている](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/11/FireShot-Capture-963-PROJECT-www.pangeosyacht.com_-900x596.jpg)
また現段階の構想では、パンゲオスに9基の電気エンジンを搭載する予定であり、各エンジンは1万6800馬力です。
この動力により、パンゲオスは5ノット(9.26km/h)で航行できます。
動力に必要なエネルギーは、屋上のソーラーパネル、「ウミガメのヒレ」部分に設置された波力発電機から得られるようです。
![9つのエンジンを搭載。太陽光発電・波力発電なども利用。](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/11/FireShot-Capture-959-pierpaolo-lazzarinis-giant-pangeos-terayacht-is-a-floating-city_-www.designboom.com_.jpg)
パンゲオスが途方もないスケールでデザインされているため、多くの人は、これを非現実的なアイデアだと考えるでしょう。
ラッザリーニ氏によると、パンゲオスの建造には約8年かかり、費用は80億ドル(約1兆1000億円)にも上るとのこと。
しかし彼は、パンゲオスを実現させるためにもクラウドファンディングを開始するようです。
果たして、東京ドームより何倍も大きい「ウミガメ」が、海上を優雅に泳ぐ時は来るのでしょうか。