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2020.11.02 Mon 生き延びるために”他者を食べることを選択した藻類”。暗闇の冬を乗り越えた生物の進化
約6600万年前、直径約10kmもの巨大隕石が地球に落下し、地球を支配していた恐竜たちの時代を終わらせました。
この隕石落下は巻き上げた塵で太陽光を遮り、海洋を酸性化させ恐竜だけでなくあらゆる地球上の生物の大量絶滅を引き起こしました。
しかし、現在の海には生物が溢れています。光合成ができなくなったというのに、海に棲んでいた藻類(プランクトン)の多くは、なぜこの災厄を生き延びることができたのでしょう?
10月30日にオープンアクセスジャーナル『Science Advances』で発表された新しい研究では、古第三紀初期の海底から発見された化石を分析したところ、当時の藻類がバクテリアなどを捕食する形態に進化してこの時代を生き延びていた、と報告しています。
遭難者が仲間の肉を食べて生き延びたという逸話があるように、大量絶滅の時期は捕食を本来しない生物も他の生物を食べて生き延びるしかなかったようです。