お茶を飲む習慣は脳構造にポジティブな効果をもたらす

life 2019/10/16
Credit: pixabay

Point

■お茶を飲む習慣が、構造的接続ネットワークにおける左右脳半球の非対称性を抑制し、脳構造にポジティブな効果をもたらすことが判明

■成分同士が組み合わさることではじめて、お茶の優れた効果が得られる

■お茶は神経を保護することで、アルツハイマー病の予防に役立つ

あなたはお茶派? それともコーヒー派?

お茶を飲む習慣が脳組織にもたらす機能的・構造的影響を調べるため、健康な高齢者を対象とした調査が行われました。

それによると、お茶を飲む習慣が、構造的接続ネットワークにおける左右脳半球の非対称性を抑制する一方で、機能的接続ネットワークにおける非対称性にはほとんど影響を与えないのだそう。

脳の左半球と右半球には構造的にも機能的にももともと明確な違いがあります。お茶の摂取により構造的接続ネットワークが効率化されることで、脳構造にポジティブな効果が得られることを示した論文が、雑誌「Aging-US」に掲載されています。

Habitual tea drinking modulates brain efficiency: evidence from brain connectivity evaluation
https://www.aging-us.com/article/102023/text

成分同士が組み合わされてはじめて得られる優れた効果

お茶は古くから人気の高い飲み物の1つであり、紀元前2700年頃にはすでに消費が始まっていたことを示す記録が残されています。茶葉の消費方法は、煎じてお茶にする他に、食品などの原材料の一部として使用するなど、実に多様です。

Credit: Aging-US/Junhua Li, Rafael Romero-Garcia, John Suckling, Lei Feng

お茶に含まれる個々の成分が認知能力の維持や認知能力の低下防止に役立つことを示す研究は、これまでにも存在しましたが、単一の成分だけでは効果があまり得られないか、またはまったく得られないことが示されたのは、今回が初めてです。

成分同士の掛け合わせによってこそ、お茶の優れた効果が発揮されることが明らかになったのは、マルチモーダルイメージング(複数の検出手法により対象部位の可視化を可能にする映像技術で、多角的な分析を可能にする)のおかげでした。

茶葉そのものを直接摂取すべし

複数の成分の組み合わせがもたらす効果は、ある比較実験によっても証明されました。この実験では、茶葉の抽出物よりも、茶葉そのものを直接摂取した方が効果が高いことが明らかになりました。

また、お茶が持つアルツハイマー病の予防効果を調べるために行われた9件の実験のうち実に8件で、お茶が神経保護の役割を備えていることも示されました。

このように、従来の研究の多くが、各脳領域そのものの変化に焦点を当て、認知神経科学的または神経心理学的見地からのみお茶の影響を評価してきました。一方で、脳の構造や機能を直接的に測ることで、脳全体で起きる脳領域同士の相互作用に対してお茶が発揮する効果を示した今回の研究は貴重です。

Credit: pixabay

日本でも昔から今に至るまで緑茶はポピュラーな飲み物です。それに、近年では欧米を中心に世界各地でMatcha(抹茶)ブームが起きています。普段はコーヒー派の人も、生活の中にお茶を摂取する習慣を取り入れてみると良さそうですね。

ゆっくり歩く人は脳に問題が発生している可能性がある

reference: aging-us / written by まりえってぃ

SHARE

TAG