現在、世界の9億人以上が無呼吸症候群だと言われています。
多くの場合、無呼吸症候群といびきはセットであり、大きないびきは寝室を共にする人を困らせてしまうものですね。
このように、いびきの悩みは世界共通です。では宇宙でも共通ですか?
NASA医療担当官であるJ.D.ポーク博士は、「宇宙飛行士もいびきをかくのか?」という疑問に答えています。
いびきの仕組み
いびきは喉と軟口蓋(なんこうがい)周辺から聞こえてきます。軟口蓋は口の奥の柔らかい部分であり、口蓋垂(こうがいすい:通称のどちんこ)もこれに含まれます。
起きている時には筋肉によって軟口蓋や口蓋垂が支えられているので、気道が十分確保された状態を維持できます。
しかし、寝ている時には筋肉の弛緩と重力により、軟口蓋と口蓋垂が垂れ下がってしまい気道が狭くなってしまうのです。
そして気道が狭い状態で空気が流れることにより空気抵抗が大きくなります。この空気抵抗によって粘膜が振動しノイズが生じるのです。
また、首のまわりに多くの脂肪や筋肉がついているなら、それらの重量がより気道を狭くしていびきを誘発します。
このようにいびきには重力が大きく関係しているわけですが、重力が少ない宇宙空間でもいびきをかいてしまうのでしょうか?