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火星の今日のお天気 火星探査機が休憩中に撮影した雲の映像をNASAが公開

space 2019/06/03

 

火星探査機Curiosityが、2019年5月17日に撮影した火星の雲の画像 NASA / JPL-Caltech

 

Point
■2012年に火星に着陸した探査機Curiosity(キュリオシティ:好奇心)は、火星で生命の痕跡や水の痕跡を発見した有能探査機だ

■最近の彼は気ままに採掘調査を進めつつ、休憩時間は火星の雲を眺めて過ごしているという

■NASAは今後キュリオシティとそこから600km北にいる探査機インサイトに同じ雲を同時撮影させて、雲の浮かぶ正確な高度を調査する予定だ

火星探査機Curiosity(キュリオシティ:好奇心)を知っているだろうか。

彼の愛称はカンザス州の12歳の少女に名付けられたもので、2012年に火星に着陸し、火星に有機分子(生命の痕跡)があることを発見するなど、優れた成果を残している。

そんな彼は最近、休憩中に火星の雲を眺めるのがお気に入りのようだ。

すっかり水の干上がった荒野のイメージが強い火星だが、その空には水と氷による薄雲が浮かんでいる。気温の低い日には雲量が増加するようだ。

そんなキュリオシティの撮影した、火星の雲が浮かぶ空の画像が5月30日にNASAのページで公開されている。

火星で歌う 愛され探査機キュリオシティ

キュリオシティの自撮り写真 2019年5月12日 Credits: NASA/JPL-Caltech/MSSS

キュリオシティの主な機能は、火星表面を掘削して土などを採取し分析することだ。

彼はこの調査で火星の粘土鉱物を発見している。粘土は水中で形成されるため、この調査では10億年前の火星に生命を支える条件が整っていたかを調べることができる

他にも有機分子の発見や、季節により火星のメタン量が変化することなどを確認している。メタンは生命活動により生産される気体なので、彼の発見は全て火星生命の存在に繋がる重要なものだ。

このキュリオシティは、NASAのサイエンスチームにずいぶんと愛されているらしく、火星着陸の1周年となった記念日には、掘削機の振動を利用して火星でハッピーバースデーを歌わせてもらいお祝いされている。

最近の彼の活動

キュリオシティの調査活動は全てが順風満帆に進んだわけではない。車輪に穴が空いてしまったり、メモリーに異常が発生したりとトラブルにも見舞われている。

しかし、現在は元気に採掘分析調査を続けており、休憩の合間には空を眺めて雲の様子を撮影し地球へ送っている。

今回紹介したNASAのページは、粘土鉱石の採掘状況を報告しているはずなのだが、ページ上に貼られているのは、ほとんどがキュリオシティの撮影した雲の画像だ。NASAのチームも彼の撮影した雲の画像はお気に入りのようだ。

2019年5月7日の火星の雲画像 Credits: NASA/JPL-Caltech

これらは皆、白黒のナビゲーションカメラで撮影されている。

雲が明るく輝くには太陽光の反射が必要なので、撮影時間と雲の光の加減から雲の浮かんでいる高度を推測することが可能だという。現在の試算ではおよそ31km上空に雲が存在していると考えられている。

このキュリオシティから600km離れた位置には、別の探査機InSight(インサイト)がおり、こちらでも雲の撮影が行われている。距離的にうまく行けば同じ雲を同時撮影することができるので、科学者たちは2つのカメラを調整し、より正確な雲の生成高度を計算しようと計画している。

困難な調査活動の合間に、雲を眺めて過ごす探査機キュリオシティ。私たちも、たまには忙しい合間を縫って空をゆっくり眺める時間を作るのもいいかもしれない。

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reference:nasa,bgr/written by KAIN

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