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ヒトの脳を進化させた「知恵の実」遺伝子が、サルの脳を巨大化させると判明 (2/3)

2021.01.27 Wednesday

2020.06.19 Friday

「知恵の実のエキス」は二段構えであらわれた

1枚目の画像
脳容積の変化を示したもの。1度目の変異(500万年前)はチンパンジーとの分岐時に起き、2番目の変異(150~50万年前)は類人猿からヒトになる過程で起きた。2回目の新しい変化は脳容積を加速度的に増加させた/Credit:Neurobioligy (文字はナゾロジー編集部記入)

知恵の実の遺伝子とも言えるARHGAP11B遺伝子の正体に関する研究も進んでいます。

遺伝解析により、ARHGAP11B遺伝子の原型(旧ARHGAP11B)はヒトとチンパンジーが枝分かれした500万年前に出現したと考えられます。

この時点の旧ARHGAP11Bは「知恵の実の遺伝子」としてはまだ不完全であり、現在の私たち人間がもっているものとは異なります。

しかし約150~50万年前、さらに単一塩基の置換(シトシンからグアニンへ)が起こり、リーディングフレームがシフトして47の新たなアミノ酸配列が生じ、現在のARHGAP11Bが誕生しました。

私たちホモ・サピエンスの登場はおよそ40万年前と考えられており、150~50万年前に起きたARHGAP11Bの変異は、上の図のように、脳容量を爆発的に増加させ、人間を人間らしくする最後の一押しになった可能性があります。

次ページ「知恵の実の遺伝子」がもたらした別の問題

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