チーターのふわふわな尻尾をロボットに応用
チーターのふわふわな尻尾をロボットに応用 / Credit:Depositphotos
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俊敏なロボットには「ふわふわな尻尾」が必要だった、チーターをまねした研究

2021.06.01 Tuesday

The Cheetah’s Fluffy Tail Points the Way for Robots With High-Speed Agility https://spectrum.ieee.org/automaton/robotics/robotics-hardware/robots-show-how-cheetahs-leverage-fluffy-tails-for-highspeed-agility
Enabling Dynamic Behaviors With Aerodynamic Drag in Lightweight Tails https://ieeexplore.ieee.org/document/9316238

最近、チーターなどがもつ「ふわふわな尻尾」が、動物の俊敏性と安定性を向上させていたと判明。

アメリカ・カーネギーメロン大学機械工学科に所属するジェセフ・ノービー氏ら研究チームは、動物のふわふわな尻尾(空力尻尾)を応用したロボットを開発しました。

ロボットの移動速度に応じたトルクが生み出せるため、高い敏捷性と安定性を獲得できると考えられます。

研究の詳細は、1月6日付けの科学誌『IEEE Transactions on Robotics』に掲載されました。

チーターの敏捷性は、尻尾の「質量」とは無関係だった

チーターの尻尾は敏捷性と安定性を生み出す
チーターの尻尾は敏捷性と安定性を生み出す / Credit:College of Engineering, Carnegie Mellon University, Youtube

多くの動物は尻尾の質量を利用して、俊敏性を獲得しています。

例えばトカゲは、尻尾がある方向に動くと、その慣性によって体は別方向に動きます。

慣性による俊敏性と安定性は、動物たちが獲物を捕らえるために役立ってきました。

そして約10年前、アメリカ・カリフォルニア大学バークレー校の研究チームは、この特性を利用して尻尾型ロボット(端におもりを付けた金属棒を装備)を開発しており、動物のような安定性を与えました。

このように多くの科学者は、動物の尻尾において、質量こそが重要な役割を果たしていると考えてきました。

チーターの尻尾の質量は全体の2%
チーターの尻尾の質量は全体の2% / Credit:College of Engineering, Carnegie Mellon University, Youtube

最速の動物チーターに関しても、インターネット上には情報が溢れています。

その多くは「チーターの“重い”尻尾が、体の他の部分とバランスをとる役割を果たしている」と説明しているでしょう。

ところが、チーターに関しては他の動物の原則が当てはまりません。

なぜならチーターの尻尾のほとんどは「ふわふわな綿毛」であり、尻尾の被毛を取り除いた重さは、体重のたった約2%しかないのです。

この質量では、十分な慣性を生み出すことができません。

つまり、チーターの尻尾による敏捷性や安定性は質量ではなく、ふわふわな尻尾が生み出す「空気力学」に基づいたものだったのです。

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