「バナナを殺す病」が広がる
現在、バナナを殺す病「Banana Blood disease」が東南アジア全域に拡大しています。
直訳すると、“バナナ血液病”になりますが、この名称には理由があります。
(以後Banana Blood diseaseをバナナ血液病と記載します)

バナナ血液病に感染したバナナは腐敗し、血を流しているような見た目になるのです。
果実が腐敗し、葉はしおれ、最終的には死んでしまいます。
しかも現在、バナナ血液病の治療法は確立されていません。
ではこの病はつい最近、見つかったものなのでしょうか?
実はそうではありません。バナナ血液病が最初に報告されたのは1905年のことです。
インドネシアのカユアディ島で見つかったバナナ血液病は、島のバナナ農園に深刻な影響を与え、オーナーは農園を放棄せざるを得なくなりました。
人々が早急にバナナの流通を制限したため、病をこの狭い島に60年間閉じ込めることに成功。
しかし、バナナ血液病の拡大は結局止められなかったようです。