フィルターなしの携帯型淡水化装置
フィルターなしの携帯型淡水化装置 / Credit:Jongyoon Han(MIT)_From seawater to drinking water, with the push of a button(2022)
technology
From seawater to drinking water, with the push of a button https://news.mit.edu/2022/portable-desalination-drinking-water-0428
Portable Seawater Desalination System for Generating Drinkable Water in Remote Locations https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.est.1c08466

2022.05.02 Monday

海水を飲水に変える! MITが開発した「フィルターいらずの携帯型淡水化装置」

水の確保が難しい地域では、海水を飲料水に変える「淡水化装置」が重宝されます。

特に、どこでも利用できる携帯型の淡水化装置は、離島や船で大いに役立つでしょう。

しかし、従来の装置は何度もフィルターを交換しなければならず、不便でした。

そこでアメリカ・マサチューセッツ工科大学(MIT)の電子工学者ジョンヨン・ハン氏ら研究チームは、フィルターいらずの携帯型淡水化装置を開発しました。

ボタン1つで簡単に海水から飲み水を作り出せるのです。

研究の詳細は、2022年4月14日付の科学誌『Environmental Science and Technology』に掲載されています。

フィルターありの携帯型淡水化装置はエネルギー効率が悪い

市販されている淡水化装置の多くは、交換フィルターを用いて海水に含まれる粒子(塩分や細菌、ウイルス)を取り除きます。

しかし、海水がフィルターを通過するためには、高圧ポンプで強く押し出してもらわなければいけません。

そのため携帯用に小型化するのは難しいのです。

フィルターを使った従来の淡水化システム
フィルターを使った従来の淡水化システム / Credit:Depositphotos

もちろん、いくつかの装置は既に小型化されていますが、ほとんどの場合、エネルギー効率が犠牲になっています。

たくさんのエネルギーを使って少量の飲料水しか得られないのです。

またフィルターを何度も交換しなければならず、遠隔地で利用できても、面倒で煩わしい部分が多かったようです。

では、これらの課題点を一気に解決することはできるでしょうか?

ハン氏ら研究チームは、フィルターに頼らない新しい携帯型淡水化装置を開発することにしました。

次ページボタン1つで動作する「フィルターなしの淡水化装置」

<

1

2

>

テクノロジーのニュースtechnology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!