宇宙をさまよう浮遊惑星を箱舟にできるかもしれない
宇宙をさまよう浮遊惑星を箱舟にできるかもしれない / Credit:Canva . ナゾロジー編集部
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50億年後の太陽系滅亡に備え、浮遊惑星を「箱舟」にする研究が発表される

2022.06.07 Tuesday

Civilizations Don’t Even Need Space Ships to Migrate From Star System to Star System https://www.universetoday.com/156081/civilizations-dont-even-need-space-ships-to-migrate-from-star-system-to-star-system/
Migrating extraterrestrial civilizations and interstellar colonization: implications for SETI and SETA https://www.cambridge.org/core/journals/international-journal-of-astrobiology/article/migrating-extraterrestrial-civilizations-and-interstellar-colonization-implications-for-seti-and-seta/BFFC1BB63FED869C85172BB3CC88DBBB

宇宙をさまよう浮遊惑星が太陽系の脱出の鍵かもしれません。

米国ヒューストン・コミュニティ・カレッジ(HCC)に所属する研究者によれば、星系に属さずにさまよう浮遊惑星が、人類の箱舟になりえるとの研究結果を発表しました。

このアイディアでは、恒星間航行能力を持った宇宙船に乗って新天地へ移動する代わりに、さまざまな方法で浮遊惑星(岩石型)を調達し、地球生命と人類を移住させることになります。

人工的な移民船は大きさも資源も限られている一方で、浮遊惑星を箱舟とすることができれば、惑星全体を資源化し、長旅にも対応できるでしょう。

しかし、いったいどんな方法で浮遊惑星を調達するのでしょうか?

研究内容の詳細は2022年4月28日に『International Journal of Astrobiology』にて公開されています。

宇宙をさまよう浮遊惑星を箱舟にできるかもしれない

宇宙をさまよう浮遊惑星を箱舟にできるかもしれない
宇宙をさまよう浮遊惑星を箱舟にできるかもしれない / Credit:Canva . ナゾロジー編集部

残念なことですが、地球に永遠に住み続けることはできません。

太陽の寿命はあと50億年程度と考えられており、そのときが来ると太陽は膨張して赤色巨星へと変化し、火星軌道まで膨らんで地球を飲み込んでしまうとされています。

50億年も人類が存続できるかは不明ですが、このため地球生命や人類の子孫が生存するためには、いつかは地球や太陽系を脱出する必要がでてきます。

しかし地球から最も近いプロキシマ・ケンタウリでさえ4.25光年もの距離があり、既存の技術で到達するには6000年以上を要します。

技術が進歩して推進システムが改良されたとしても、恒星間移動を行う移民船には、複数の世代交代を円滑に行えるだけの十分な資源と空間的な余裕が必要となります。

そこで今回、ヒューストン・コミュニティ・カレッジの研究者は、どの恒星系にも属さずに宇宙をさまよっている浮遊惑星を箱舟にする方法を提案しました。

宇宙をさまよう浮遊惑星は冷たく暗い場所と思われがちですが、地球のように暖かい核があれば、地殻の内側に液体の海が形成されると考えられており、生命の生存に必要な暖かさの確保が可能になります。

実際、土星の衛星エンケラドゥスは内部に熱源が生きており、氷に覆われた地殻の内側には液体の水からなる海があると考えられています。

十分な水は宇宙放射線から生物を守るバリアの働きもしてくれます。

浮遊惑星の地殻をくり抜いて与圧できれば、巨大な空間と大量の資源を利用できるようになり、数千年~数万年に及ぶ旅路も可能になるでしょう。

研究者は十分な技術と資源があれば、惑星を操縦して望みの方向に向けることも可能だと述べています。

そうなると問題は、いかにして浮遊惑星を確保するかです。

研究では次の4つの方法が提案されています。

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