「恐れ」と「恐怖症」
まずは「恐れ」と「恐怖症」の区別をはっきりとさせておきましょう。入れ替えても問題がなさそうな2つの単語ですが、そこには明確な違いがあります。
「恐れ」は、私たちの「学習」プロセスに役立つものです。つまり、潜在的な「脅威」が私たちの身に迫っている場合に「恐れ」によってそれを感知し、警戒心を強めることができるといった働きがあります。そしてその経験を学習することで、特定のシチュエーションにおける危険を、それ以降に回避することができるのです。
一方、「恐怖症」は「学習」とは何の関係もありません。「恐怖症」においては、実際に「脅威」が迫っているわけではなく、それは特定のシチュエーションにおける「極端な反応」に過ぎません。