中国初のSF超大作『The Wandering Earth』が発表!中国SF映画界の命運を左右する?

culture 2018/11/08

中国発のSF超大作映画『The Wandering Earth』が、2019年の2月に公開されることが発表されました。本作は、中国初となる予算1億超えのビッグバジェットSF作品ということで、大きな期待が寄せられています。

原作は、中国で最も人気のあるSF小説の一つ『三体』の著者として有名な劉慈欣(リュウ・ジキン)の短編SF小説。中国国内では、2015年時点で50万組を越える売上を記録しています。

本作は危険の差し迫った地球人が太陽系からまるごと脱出するというドラマチックなストーリー展開で、地球が被る脅威をグローバルな視点で描いているとのこと。太陽系脱出の途中、寒さをしのぐため地下に巨大な都市を建造したり、木星上空を通過する際、地球の空を覆う壮大で美しい木星の眺めなど、目を惹くようなシーンが盛りだくさんです。

予告トレーラー

太陽が大爆発を起こし赤色巨星化する寸前にあることを発見した科学者たち。もし大爆発が起こってしまうと、その勢いは火星軌道を大きく越えて、太陽系にある惑星を焼き尽くしてしまう危険性があるのです。

そこで科学者たちは地球ごと、太陽系からの脱出を計画します。目指すは地球に似た惑星を持つプロキシマ・ケンタウリ。

 

急激な気温低下により、地上では人が生活できな事態に…。そのため、地下に建造された巨大な都市へ人々が殺到します。「地下都市からは永久に出られない」というセリフも。

 

今まさに、地下都市へと避難しようとする少年。これが陽の目を見る最後となるのでしょうか。

 

急激な気候変動により、氷河期のような状態と化した地球。任務の際に凍死してしまった隊員と思われる映像が映し出されます。

 

吹雪の吹き荒れる中のワンシーン。画面奥には何やら巨大な建造物。この巨大なSF的ガジェットは一体…?

 

凍りついた建物の上に「ShangHai2044」の文字看板、その下には五輪のマーク。どうやら2044年のオリンピック開催地は上海のようです。

 

太陽系脱出のために造られたエンジンの発射シーン。映像には「人類の歴史が導く場所がどこであろうと、われわれは希望を選ぶ」という心動かされるセリフも。

 

こちらは地球表面から、一斉に宇宙に放たれた脱出エンジン。壮観です。

中国SF映画の行く末を左右する超大作

現在中国では、グローバルな規模で映画産業が重要な位置を占めてきています。アメリカ映画の興行的成功には、「中国人の客層が鍵を握っている」といわれるほどで、『アイアンマン3』などの大作映画は、中国のため特別に追加シーンが設けられています。

そして、中国が総力を挙げて製作された本作の『The Wandering Earth(さまよえる地球)』も、アメリカ版『インターステラー』といわれているほど大きな期待が寄せられています。

中国のSF作家で映画脚本家のアンナ・ウー氏は、SF映画は「中国における新たなチャレンジ」であると指摘。今までSF映画は高度な特殊効果の技術を要し、また興行的成功を見込むために莫大な資金をつぎ込む必要があったため、映画関係者は製作を渋ってきました。

しかし最近、中国国内でSFへの需要が高まりつつあります。経済が発達するにつれて、裕福になりつつも忙しさに追われ、以前よりストレスを感じるようになった中国の人々。ウー氏は、この中国の現状が、「現実逃避としてのSF」というジャンルへの環境を整わせつつあるのだと述べています。

またウー氏は、今回の『The Wandering Earth(さまよう地球)』に大いに期待している一方で、懸念もしているとのこと。というのも、本作の劇場興行収入の成功いかんで、中国SF映画の将来も大きく左右されるからです。

 

飛行船に乗って地球を脱出というような話はこれまでにもありましたが、今回は地球まるごと太陽系を脱出するという大胆なSF的発想で、これぞまさしく「宇宙船地球号」の名にふさわしいでしょう。劇場公開は、来年の2月に予定されています。SF好きな方もそうでない方にも、中国のSF映画の命運を握る必見の1本となりそうです。

 

ヒットする映画のストーリー展開を科学者が発見

 

via: theverge / translated & text by くらのすけ

 

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