「飛行石」のモデル? 青い星空のようなホタルの洞窟

spot 2018/02/27

ワイトモ・グローワーム洞窟は、ニュージーランドのワイトモにある壮大な洞窟です。
ここは、ツチボタルが多く住むことで有名。ツチボタルはニュージーランドにしか生息しない種で、他の国では見ることができません。洞窟の天上に住むツチボタルが発する光は、それが星空に輝く無数の星のように見えます。毎年、多くの観光客が、この美しい光景を一目見ようと訪れています。

ワイトモでの発見

ワイトモ・グローワーム洞窟はワイトモ洞窟の一部で、この他にルワクリ洞窟とアラヌイ洞窟があります。
ワイトモは、マオリ語の「水」という意味の”ワイ”、そして「土の穴」という意味の”トモ”から名付けられました。
ワイトモ洞窟は、1887年から88年に初めて広範囲に渡って探検されました。

Tane Tinorauというこの地域の部族の族長が、近隣の部族の攻撃を主導していましたが、戦に勝ち近隣の部族を支配する立場になり、食物を探していた時にこの洞窟を偶然見つけました。
マオリの部族はここに大きく繋がった洞窟があることを知りながらも、誰も探検することはなかったそうです。

 

 

最初の探検

Tinorauは英国の調査官であるFred Maceに同行し、この洞窟を探検するようになりました。
TinorauとMaceは、たった1個の懐中電灯を持って、亜麻の花の茎で作られたいかだ船で洞窟へ入りました。
彼らが洞窟を探検している間に、水に映る光があることに気が付きます。2人の探検隊が、ふと上を見上げると、天上に青く輝く光をみつけます。後に、それがツチボタルが発している光であることを確認します。
TinorauとMaceは、低い洞窟を歩いて探検することができ、美しい自然の石灰岩形成で作られた鍾乳石と石筍(鍾乳洞の床にできた石灰質の石)を発見します。
二人は何度もここを訪れ、さらに探検するようになりました。

洞窟が発見されたすぐ後に、政府の調査官によって地図が作成されました。そして、Tinorauはこの場所を一般開放しました。
Tinorauと彼の妻のHutiは、この洞窟を訪れる観光客のガイドをするようになります。
1904年に、ワイトモ・グローワーム洞窟と周りの土地はニュージーランド政府が買収します。
1990年になり、この洞窟の開発と経営に携わっていたマオリ族の子孫に土地の権利が返還され、この洞窟の収益が分配されるようになりました。

 

星の魅力

この洞窟の見所は、ニュージーランドにしか生息しない、ヒカリキノコバエの幼虫が発する美しい星のような光です。
この幼虫はニュージーランドホタルとして一般的に知られています。
実際には、これらがすべて細長く足のない虫という訳ではなく、キノコバエの幼虫なのです。
陽の光の下で見るととてもグロテスクですが、暗闇の中では光り輝き大変美しいです。

このツチボタルは、酸素とツチボタルの化学作用で生物発光し、光り輝くことができます。
ツチボタルの生物発光には、ツチボタルが生存するためのいくつかの理由があります。
最初に、この光の放射はツチボタルが餌を得るために必要です。他の虫がこの光めがけて飛んでくると、ツチボタルが出す粘着ある線にくっつくのです。
そして、ツチボタルは、その捕獲した虫を餌にします。他にも、発光には衰えたツチボタルが燃え尽きる目的もあります。
最後に、輝く効果は敵から身を守るためでもあります。

粘着性のある線は、ツチボタルの餌の捕獲に役立ちます。

その一方で、ツチボタルは11ヶ月の寿命で、その内の9ヶ月は幼虫として生活します。成虫となった虫は、見た目が大きな蚊で、3日間の命しかありません。
この3日間は、唯一繁殖することのみを目的としています。

実はこのツチボタル、『天空の城ラピュタ』に登場する「飛行石」のモデルでだといわれています。
暗闇の中で神秘的に光る青い光、たしかに共通点がありますね。

日本からニュージーランドのオークランドへは、直行便で約10時間50分ほど。
幼虫と聞くと少し抵抗があるかもしれませんが、一度は足を運んでみたいスポットですね。

 

via:ANCIENT ORIGINS translated & text nazology staff

SHARE

spotの関連記事

RELATED ARTICLE