長続きするカップルの「性格」とは?

psychology 2018/12/13

Point
・カップルにおいて、個人の性格、パートナーとの関係に対する満足度、衝突の解決の間には複雑な相互作用がある
・相手とのコミュニケーションの取り方とその関係性の相関には、個人の性格特性が長期的に影響する
・神経症傾向や誠実性が低い人は衝突を解決しながら関係満足度を高めるが、協調性は衝突の解決やパートナーとの関係に対する満足度に影響しない

古今東西を問わず、世の大きな関心事の一つである「恋愛」。息の合ったパートナーと良好な関係を築き、維持することは、多くの人にとって永遠のテーマです。

カップルの関係の維持には数多くの因子が影響しており、これまでに多くの研究者が個々の因子を個別に調べてきました。ですが、これらの因子同士がどのように相互作用しているかを調べた研究はありませんでした。

そこで、カリフォルニア大学ロサンゼルス校とニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の研究チームが、長期的な関係におけるパートナー間のコミュニケーションの取り方(とりわけ喧嘩や衝突が起きた際の解決方法)と、パートナーの性格との相関を調べることで、パートナーとの関係への満足度(関係満足度)を予測できるかどうかを調べました。その結果、性格、関係満足度、衝突の解決の間には複雑な相互作用があることが判明。また、相手とのコミュニケーションの取り方とその関係性の相関には、個人の性格特性が長期的に影響することが明らかになりました。

Personality traits moderate the association between conflict resolution and subsequent relationship satisfaction in dating couples
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0191886918306329

研究チームは、年齢18〜29歳の異性同士のカップル58組のデータを分析。被験者の約50パーセントは白人、約25パーセントはラテン系、約20パーセントはアジア系、残りの5パーセントほどがその他の人種でした。被験者はみな、同棲や結婚をしてないカップルでしたが、交際期間は3ヶ月から6年までとばらばらです。

被験者は、関係満足度(価値観や人生哲学の共有、一緒に過ごす時間、関係の質、協力体制)、衝突の解決、性格特性(人間の性格特性を構成する「ビッグファイブ」=開放性、協調性、外向性、神経症傾向、誠実性)に関する自己評価を行いました。また、被験者間の違いを統計的に調整するため、パートナーとの関係に対する総合的な満足度などの基本的な項目についても回答します。調査は2回行われ、1度目と2度目の調査の間には4ヶ月の期間が空けられました。

調査の結果、パートナーとの関係に総合的に満足しているかどうかは、衝突の解決能力にあまり関係ないことが分かりました。個々の性格特性を考慮に入れずに、単に衝突を上手く解決できるかどうかという指標だけで、カップルのその後の関係を予測することは困難なのです。

そこで、個人の性格特性の影響を分析したところ、神経症傾向や誠実性が低い人が衝突を解決しながら関係満足度を高めていくのに対し、神経症傾向や誠実性が高い人ではその逆であることが判明。神経症傾向のある人が物事をネガティブに捉え、悲観的感情を抱きがちなことを考えれば至極納得ですが、一般的には成功を収めることが多いと思われている誠実性の高い人が、恋愛では上手く行かないとは意外です。

研究チームは、真面目すぎる人は、細かい事柄に固執したり、達成不可能な目標を設定したり、それを完璧に遂行しようとするため、これらの特質が仇となり、パートナーとの間に生じた問題をシンプルかつ建設的に解決することができないのではないかと分析しています。

さらに、パートナーに求める要素としてよく挙がる協調性は、衝突の解決と関係満足度との相関には良くも悪くも影響していませんでした。もしパートナーがあなたに対して四六時中同調的だとしたら、あまりにも刺激が無いため、相手との関係はそのうち新鮮味を失うことでしょう。

研究チームは今後、さらに年齢が上のカップルや、婚姻関係にあるカップル、同性カップルなどに対象を広げ、より長期的な調査を行いたいと考えています。また、完璧主義や自己愛といったビッグファイブ以外の性格特性の影響についても研究が必要です。

 

日本では3組のうち1組、米国では2組のうち1組の夫婦が離婚する今、個人の性格特性に基づいた介入が、カップルのマッチングや夫婦関係の改善への糸口として役立つことに期待が寄せられています。

 

生きづらい世界…。内向的な性格の人はどう行動すればいいのか?

 

via: psychologytoday / translated & text by まりえってぃ

 

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