「やらない大人たち」がアメリカで過去最高に

society 2019/04/01
Credit: pixabay
Point
■米国の「過去1年間で性交渉がなかった大人」の割合が2018年に過去最高となった
■高齢化も1つの要因として挙げられるが、若年層においても性交渉の機会は減少している
■「テクノロジーの発達」も要因の1つとして挙げられており、以前に比べて人々の選択肢が大幅に広がったことがうかがえる

えっアメリカも?「性」への情熱はいずこへ…

米国で過去1年間性交渉がなかった大人の割合が、2018年に過去最高を記録しました。これは、ここ30年の高齢化や独身の人々の増加といったトレンドを反映しての結果となっています。

米国のGeneral Social Survey(総合的社会調査)がはじき出したその割合は「23%」であり、およそ4人に1人が過去1年間に性行為をしていない計算になります。

若者も「やらない」

アメリカ人のベッドルーム事情に詳しい専門家は、この傾向には多くの要因が影響していると語ります。

まず挙げられるのは「年齢」。調査によると、米国における60歳以上の人口割合は、1996年には18%でしたが、2018年には26%にまで上昇しています。年齢を重ねるほどに「性」への積極性がなくなっていくことは誰もが理解できるところでしょう。

しかし「やらなくなっている」のは年を重ねた人ばかりではありません。なんと「18~29歳」といった若い年齢層のグループが、過去1年間に性交渉をしなかった割合は23%であり、これは2008年と比べて2倍以上もの数値となっています。

サンディエゴ州立大学の心理学者Jean Twenge教授は、こうした20代の性交渉の機会の減少は、人々が「生涯のパートナー探し」をはじめる年齢が遅くなっていることに大きな要因があると語ります。

Twenge教授は、「20代で同棲パートナーを持つ人の割合は減ってきています。こうした状況が、性交渉の回数を減らす要因となっているのでしょう」と述べています。

「テクノロジーの発達」も1つの要因

また、データからは「男女」の間にも数値に大きな違いがあることが分かります。過去にはほとんどこの差は報告されていませんでしたが、2008年ごろから数値が開き始めたとのことです。

これについてもいくつかの説がありますが、Twenge教授は、不景気の影響で若い男性の失業が増えたことを1つの要因として挙げています。つまり、失業と安定した恋愛関係の間には関連があるということです。

調査では仕事のないアメリカ人の54%が安定した関係のパートナーを持っておらず、これは仕事をしている人の32%という数値を大幅に上回るものです。

また、若い男性のほうが女性よりも両親とともに暮らしているケースが多いことも1つの要因として挙げられます。たとえば2014年の調査では、米国における18~34歳の男性のうち、35%が実家で暮らしていることを明かしており、これは、同年齢の女性の29%といった数値を上回っています。

最後に挙げられる要因は「テクノロジーの発達」です。Twenge教授は「20年前と比べて、夜10時における行動の選択肢は大幅に増えました。ビデオストリーミング・サービスやSNS、ゲームだけでなく他にも多くのやるべきことがあるのです」と語っています。

 

どの要因も納得のいくものであるだけに、これにより人類が衰退していかないかが少し心配ですが、この傾向も現代社会の「多様性」を示す1つの指標なのかもしれませんね。

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reference: sciencealert / written by なかしー

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