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インドの海水が突然「甘く」なった!「神の奇跡」と呼ばれた現象の真実とは…

2021.01.27 Wednesday

2019.04.25 Thursday

Credit:pixabay
Point
■2006年8月18日、インド・ムンバイにある海水が突如として「甘くなる」現象が発生■現在でも原因は不明だが、大量の雨水によって塩分濃度が中和された可能性が高い

■密度に違いがあるため、淡水は海水の上層部に蓄積しやすい

神の奇跡か自然現象か。

2006年8月18日、インド・ムンバイにある海水が甘くなるという不可解な現象が起きた。

誰かが大量に砂糖をぶち込んだのか?…しかし、そもそも塩水に砂糖を入れても塩分濃度は中和されない。

一体インドに何が起こったのだろうか。

極度に汚染されていた海水

事件が起きたのは、ムンバイにある「マヒム・クリーク」という内海。ここは普段から大量のゴミが捨てられていたり、工業施設の汚染水が流れ着く場所として有名らしい。

マヒムの水を飲むと深刻な下痢や嘔吐、胃腸炎を発症する可能性がきわめて高いそうだ。しかし住民たちは公害対策委員の忠告もどこ吹く風で、日頃からマヒムの水を飲み水にしたり、沐浴に使ったりしていたという。

それでも現在のところ、水が原因となった被害は報告されていない。なんというインド人のたくましさ…免疫のない日本人が飲んだら心身ともにアウトな感じだ。

汚染が深刻化しているマヒム・クリーク/Credit:unbelievable-facts

奇跡の現象は18日の夕方頃に起きた。

いつものように内海の水を飲んだ住民が「甘くなっている!」と気づいたのだ。噂はたちまち広まり、ムンバイ中から住民や地元のTV局まで「マヒム・クリーク」に駆けつけたのだ。

住人たちは「この水を飲めば病気が治る」と信じ、ペットボトルに入れて持ち帰ったらしい。なんとも信心深い。

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