観測史上初、若い「連星」が発見される

space 2019/10/12
連星形成のイメージ画像/Credit:youtube

Point

■地球から約600光年の場所にて、形成段階にある若い連星が観測史上初めて発見される

■巨大円盤から連星に向かって落ち込むガスやチリの物質は、不思議なことに、小さい方に優先的に流れ込んでいた

同じ重心を共有して回転する2つの星、これを「連星(Binary star)」と呼びます。

連星はまったく珍しいものではなく、専門家の話では、目に見える星の半分以上は連星である可能性が高いそうです。

これまでにも数多くの連星が見つかっていますが、それらはすべて、連星としてすでに形成を終えたものに限られていました。

ところが今回、マックス・プランク研究所(ドイツ)の研究により、観測史上初となる「形成段階にある若い連星」が発見されたのです。

近そうで実は遠いお互いの距離

「[BHB2007] 11」と命名された、若き連星の高解像度イメージがこちら。

南米チリにある「アルマ望遠鏡」による撮影/Credit:ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)

連星は、地球から「へびつかい座」の方向に約600光年離れた暗黒星雲の中に位置しています。年齢は10万~20万年ほどで、私たち人間からすると膨大な年数ですが、星の世界ではまだまだひよっこです。

画像を見るかぎり、星同士の距離はかなり近く見えますが、実際には28AU(天文単位)も離れているそう。1AUは地球と太陽との距離に当たるので、28AUだと、太陽から海王星くらいまでの距離に相当します。

お菓子みたいな連星の巨大円盤

画像を見ると、連星はお菓子のプレッツェルや源氏パイのような形をした、巨大なディスク(星周円盤)に囲まれているのが分かります。この巨大なディスクは、膨大な量のチリやガスからできており、そこから新しい星や連星が生まれるのです。

さらに、この連星はそれぞれ別の円盤を持っていることが確認されています。そこからガスやチリで出来た細長いフィラメントが伸びて、連星全体を取り巻く巨大円盤と繋がっているのです。

連星をズームした様子(右)/Credit:ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)

どうやら巨大円盤のガスやチリは、このフィラメントを通して2つの星に流れ込んでいるようです。

しかも、面白いことに、現段階で2つの星には質量差があるのですが、ガスやチリは質量の小さい方に優先的に流れ込んでいることが分かっています。このようにして、徐々にお互いが等しいサイズになっていくのでしょう。

連星形成のシミュレーション映像はこちらです。

土星に新たな衛星を20個発見。衛星数で太陽系トップに躍り出る

reference: sciencealert / written by くらのすけ

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