【最新版】マスクの格付けランキングが発表される。あなたはマスクは第何位…?

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マスクの飛沫防護能力のランキングが示された/Credit:Science Advances
point
  • マスクの格付けランキングを示す研究が行われた
  • 多層構造のマスクほど飛沫に対する防護能力は高い
  • フリース素材のマスクは「マスク無し」よりも多くの飛沫を通過させ逆効果になった

マスクの性能格付けランキングが決定しました。

の感染拡大に伴い、外出時においてマスクは、メガネのように体の一部になりつつあります。

しかしマスクと一言に言っても種類も値段も様々です。

そのためN95のような高価なマスクを使う人がいる一方で、中にはバンダナやニット、フリース素材の布を巻いただけのような「マスクもどき」を使わざるを得ない人もいます。

しかしこれまで、マスクの防護機能を体系的に測定した研究は乏しく、人々はどのような素材や構造が、自分にとって最適なのか正確に把握できませんでした。

そこで今回、米国デューク大学の研究者らによって、異なる種類のマスクの飛沫防護能力を、体系的に測定することになりました。

結果、N95や三層構造のサージカルマスクに極めて高い防護能力が認められた一方で、バンダナやニット素材の「オシャレマスク」には気休め程度の効果しかないことが判明しました。

さらにフリース素材のマスクに至っては、飛沫を引き付けて内部に取り込む現象が確認され、着用が逆効果であることもわかりました。

それでは、研究で得られたマスクのランキングと、なぜフリース素材が逆効果をもたらしたかを見ていきましょう!

マスクの飛沫防護ランキング

1位~6位/Credit:Science Advances
7位~14位/Credit:Science Advances

上の図では14種類のマスクの性能をランキングが示されています。

最上位にあるのはN95マスクで、次点で3層構造のサージカルマスク(手術用マスク)となり、続いて綿-ポリプロピレン-綿の順で重なった3層マスク、ポリプロピレンの2層マスクと続きます。

レーザーに飛沫があたると散乱光が発せられる/Credit:Science Advances

マスクの性能を図るには、人間に実際にマスクをつけてもらった状態で、どれだけ外部からの飛沫が防げるかを測定する方法が考えられます。

しかしマスクの内側は口と直接接しており、機器での測定は困難を極めるでしょう。

人間のマスク着用者を使わず、マスクの内側に設置されたセンサーで通過してくる飛沫を測定することも可能ですが、それでは実際の人間が装着した状態でのマスク能力を測定しているとは言えません。

そこで今回、研究者は発想の転換を行い、マスクをつけた状態で声を出し、マスクの内部から外部に放出される飛沫粒子の数を測定しました。

内部から外部へ漏れる飛沫が少ないほど、外部から内部へ向けた飛沫防護能力が高いと判断したのです。

また飛沫数の検出にあたっては暗所にレーザーを通し、レーザーの光に反射する粒子の数を数えることによって測定しました

多層構造のマスクほど飛沫防護能力が高い。またフリース素材のマスクは逆効果だった/Credit:Science Advances

またこれらのランキングを計測された飛沫の量を元にグラフ化すると、上のようになります。

グラフからは、順位の高いマスクほど構成する層が多いことがわかります(N95は4~5層)。

微妙と判断されたマスクは単層が多く、アウトと判断されたものはバンダナやニットといった「マスクもどき」のものが含まれていました。

また最近人気となり記者会見でもよくみられる、「⑧番、手作り風のオルソンマスク(綿2層)」は、上位のマスクほどではないものの、十分な防護力をもつことが明らかになりました。内部にフィルターなどを仕込んで性能を向上させた場合、更なる性能アップが期待されます。

興味深い点としては、フリース素材のマスクの飛沫計測量が、マスク無しを上回る点があげられます。

これはフリースの繊維が大きな飛沫を細かく裁断してしまうからだと考えられます。

結果としてフリースのマスクでは、通常のマスクで十分防げる大きな飛沫まで、通過させてしまうことになりました。

フリースは軽い上に冬場は温かく通気性も悪くないためマスク素材として使われていましたが、実はマスクをしないときよりも多くの飛沫を通過させていたのです。

なお、②番の呼吸弁つきN95の順位が呼吸弁無しに比べて低かったのは、呼吸弁は外部から内部への流入を遮断する一方で、内部から外部への飛沫を通してしまうからだと考えられます。

呼吸弁つきN95マスクは着用者を守る一方で、他者への感染阻止に対しては平均的な性能に留まっているのかもしれません。

結論、サージカルマスクがオススメ

3層構造のサージカルマスクは汎用性が高い/Credit:Science Advances

今回の研究により、多層構造のマスクが防護性能が高い傾向があることがわかりました。

多層化は⑫バンダナにおいてもメリットが認められており(グラフ左側の赤いバー)飛沫の通過を軽減させることができました。

またマスクの性能が明確になったお陰で、運動時にN95を使ったり、満員電車の中で単層の微妙なマスクを使用するといったチグハグな行いが抑制され、場面にあったマスクを選ぶことが可能となります。

最後に、最もオススメのマスクとして3層構造のサージカルマスクを上げさせて頂きます。

サージカルマスクはN95に次ぐほどの性能を持ちながら、息苦しさも比較的少なく入手も容易です。

そのため米陸軍の一部では、サージカルマスクの着用を標準化しようとする意見も出ているそうです。

 

研究内容はアメリカ、デューン大学のエマP.フィッシャー氏らによってまとめられ、8月7日に学術雑誌「Science Advances」に掲載されました。

Low-cost measurement of facemask efficacy for filtering expelled droplets during speech
https://advances.sciencemag.org/content/early/2020/08/07/sciadv.abd3083

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reference: sciencealert / written by katsu
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