遺体や副葬品も一切盗まれていない
サッカラに埋葬されたのは、主に高位の貴族や役人と言われていますが、近年の調査で、中流階級や労働者のものと思われるシンプルな埋葬跡が見つかっています。
ただやはり、副葬品や動物のミイラ、豪華な装飾が見られるのは、高位の人の棺です。一般に、こうした棺は高価な副葬品があるということで墓荒らしの略奪に遭いやすいのですが、見つかった棺にはその痕跡が一切見られません。
つまり、遺体や副葬品など、埋葬された人物の背景を知る上で重要な情報がすべて残っているということです。
埋葬された人々の名前や身元はまだ明らかになっていませんが、今後の調査ですぐに明らかになるでしょう。
エジプト観光・考古省は、9月1日に、新型コロナで一時休止していた博物館や遺跡の観光業を再開しており、今回見つかった遺物も一般公開される予定です。
しかし、この発見もほんの序の口。魅惑のエジプトには、まだまだ多くのお宝が眠っています。