日本地図とプレート
日本地図とプレート / Credit:神戸大学
geoscience

近畿地方に”活火山がなくても”有馬温泉が湧く原因を解明!

2021.01.27 Wednesday

2020.09.21 Monday

これまでの調査で、活火山は地表の岩盤(プレート)が沈み込む場所に作られると判明しています。そのため複数のプレート境界に位置する日本には多くの活火山が点在しています。

しかし、近畿地方だけは活火山が存在しておらず、その原因は謎でした。

ところが9月14日、日本・神戸大学海洋底深査センターの巽好幸(たつみ よしゆき)氏ら研究チームによって、その原因が若くて熱いプレートにあると「Scientific Reports」誌で報告されました。

近畿地方下の若くて熱いプレートは有馬温泉を作るために作用していたため、活火山をつくる余力が残っていなかったのです。

神戸大学 xxxhttps://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/news/2020_09_14_02.html

プレートと活火山の関係

世界中の活火山はプレートの境界に分布しています。

なぜなら「プレートの沈み込み」がマグマを作り出し、そのマグマが地表に噴出することで火山を形成するからです。

プレートの沈み込み
プレートの沈み込み / Credit:気象庁

プレートがもう片方のプレート下に沈み込むとき、その接点でマントル物質(岩石)を融解します。この融解は、プレートに含まれる水(高温流体)がマントル物質を構成する分子の隙間に入り込み結合を切断、「液体化」させることで生じています。

そして融解したマントル物質つまりマグマは上昇していき、活火山を形成するのです。

このようにプレートの境界では活火山が生まれるものであり、それゆえ日本は活火山大国となっています。

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