繊細なリモート作業が可能だというデモンストレーション
もちろん、この取り組みは最初から順調だったわけではありません。練習台のトマトを深く突き刺してしまうこともありました。
対象となるのはプラスチックではなく本物の皮膚です。ロボットアームの力がほんの少し強いだけで致命的な問題となります。
また不安定な動きは施術を受ける人に必要以上の恐怖を与えることになるでしょう。
そこで大切になってくるのが彫師とロボットアームを繋ぐネットワーク通信の速度です。
どんなにロボットアームやコンピュータが繊細な動きを提供できても、通信が遅延したり不安定だったりすると作業にミスが生まれてしまいます。
タトゥーは取り返しのつかない繊細なアートです。ネットワーク通信に絶対的な安定性がなければリモートにしてはいけないのです。
ところが、今回の取り組みではリモートタトゥーを見事に成功させました。
T-モバイル・オランダは自身が提供する「5Gネットワーク」がどれだけ有用か、またどれだけ将来性のある技術なのか、分かりやすく証明したのです。
今後、リモートタトゥーが実用化されるかどうかは分かりません。しかし、ネットワーク通信技術の向上と、それに伴うさまざまな新しい技術は誕生していくでしょう。