幹細胞のみで卵子を作り受精させて子マウスを誕生させることに成功!
幹細胞のみで卵子を作り受精させて子マウスを誕生させることに成功! / Credit:九州大学
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世界初「幹細胞から人工卵子」を作りマウスを誕生させることに成功 (2/3)

2021.07.20 Tuesday

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幹細胞のみを材料にして受精卵になれる人工卵子が作られた

幹細胞から卵子を作るには生殖細胞と卵巣の細胞を作り混ぜる必要があった
幹細胞から卵子を作るには生殖細胞と卵巣の細胞を作り混ぜる必要があった / Credit:Canva . ナゾロジー編集部

幹細胞(ES細胞)から作られた疑似的な生殖細胞(PGCLCs)と、卵巣を模倣する細胞(FOSLCs)を混ぜると何が起きたのか?

結果は、衝撃的でした。

上の図のように、両者が混ざり合うと疑似的な生殖細胞(PGCLCs)で減数分裂が起こり「卵子のような細胞」を作りました。

その後卵巣を模倣する細胞(FOSLCs)がその細胞を取り囲んで、「卵胞」のような構造を作り始めたのです。

卵胞は卵巣の内部に存在する組織で、卵子を保存・成長させるためのゆりかごとして機能します。

問題は新たに形成された「卵子のような細胞」が、本当の卵子として機能するかどうかです。

卵胞内部の卵子のような細胞に精子を与えると受精卵になった
卵胞内部の卵子のような細胞に精子を与えると受精卵になった / Canva . ナゾロジー編集部

研究者たちはさっそく、オスから採取した本物の精子を加えて様子をみました。

すると「卵子のような細胞」は精子と結合して細胞分裂を繰り返し、受精卵のように振る舞いはじめます。

そこで研究者たちは、この細胞をメスマウスの子宮に移し、経過を観察しました。

そしてメスマウスは無事に子マウスを産み、さらに子マウスは成長して繁殖可能な大人になりました。

この結果は、幹細胞から変化させた2種類の細胞を組み合わせることで、本物と同じ能力のある人工の卵子を作成できたことを示します。

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