ヒクイドリ
ヒクイドリ / Credit:写真AC
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世界で最も危険な鳥「ヒクイドリ」の正体とは【飼い主も殺傷】

2021.11.30 Tuesday

2021.10.30 Saturday

ヒクイドリ|鳥の図鑑 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/04/post-11980.php 飼い主を殺害!「世界で最も危険な鳥」 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/04/post-11980.php

ヒクイドリという鳥をご存知でしょうか?日本の動物園でも飼育しているところが限られているため「見たことがない」「全く知らない」という方も多いかもしれません。

ダチョウやエミューの仲間でありながらあまり知名度がないヒクイドリですが、実ははるか昔から人間と共にあり、日本に持ち込まれたのも江戸時代からと非常に古い歴史があります。

一方で、人間を襲って殺してしまうなど危険生物としても知られるヒクイドリ。

今回はそんなヒクイドリについて、生態や人との歴史をご紹介します。

ヒクイドリの生態

カラフルな体色が印象的なヒクイドリ
カラフルな体色が印象的なヒクイドリ / Credit: 写真AC

ヒクイドリはエミューに似た大型の鳥類です。

エミューと同じヒクイドリ科ヒクイドリ属に属し、鮮やかなエメラルド色の卵を生みます。

ヒクイドリが野生で生息している国はインドネシアやニューギニア、オーストラリア北東部などで、ダチョウやエミューと比べると広く分布していると言えるでしょう。

頭から頸にかけての羽毛がなく、鮮やかな青色をしています。あごには長い赤色のトサカがあり、火を食べているように見えたことから「火喰い鳥」の名がついたそうです。

オスよりメスの方が体も大きく、体色も鮮やかで、最大全長1.9m、体重85㎏ほどにも及びます。

翼は小さく退化して飛ぶ機能は失われおり、ダチョウやエミューと同じ走鳥類に分類されます。

太い後脚のつま先には大きな3本の爪を有しており、強い脚力と鋭い爪によって放たれるキックは非常に強力です。

過去には人が襲われてケガをしたり亡くなったりした事例もあり、2004年には「世界一危険な鳥」としてギネスブックに掲載されました。

また、ヒクイドリはその鳥らしからぬ大きさや太い脚、カラフルな風貌などから「生きている恐竜」と呼ばれることもあります。

実際、「グオオ、ガウウ」と低く吠えるような怒ったときのヒクイドリの鳴き声は、他の鳥類の声とは全く異なり恐竜のような迫力です。

飼い主を殺害!ヒクイドリの危険な一面

つぶらな瞳のヒクイドリ
つぶらな瞳のヒクイドリ / Credit:写真AC

前述の通り、「世界一危険な鳥」とされているヒクイドリ。

2019年には飼い主を殺害するという痛ましい事件が起きました。

ヒクイドリに殺害された75歳の男性は、農場でヒクイドリを飼育し、繁殖させていたそうです。

普段からヒクイドリに愛情を注いでいて世話にも慣れていたそうですが、ヒクイドリの縄張り内でうっかり転倒してしまいヒクイドリのキックの餌食となってしまいました。

ヒクイドリのキックには一撃で肉を切り裂くほどの強さがあるのだと言います。太い脚のつま先についた大きな3本の爪は長さ12cmにも及び、ナイフのような鋭さです。

さらに、その脚力は凄まじく、走行速度は最大50km/hとも言われています。そんな強い脚にナイフのような鋭い爪がついているのですから、一撃で人が亡くなってしまうのも頷けますね。

普段は大人しく臆病な性格なヒクイドリですが、危険を感じると攻撃的になり、反撃してくるのだそうです。殺害された飼い主の男性も転倒したことが攻撃と勘違いされてしまったのかもしれません。

種の運び屋!ヒクイドリの意外な一面

座るとかわいいヒクイドリ
座るとかわいいヒクイドリ / Credit:写真AC

先述の飼い主殺害事件などから危険性ばかりがフィーチャーされ「害鳥」とさえ呼ばれてしまうヒクイドリですが、自然界で非常に重要な役割を担っていることを忘れてはいけません。

熱帯雨林に生息するヒクイドリは雑食性で主に果物などを食べるのですが、体が大きなヒクイドリの食べる量は凄まじく、1日に食べる果実の量は数百個にも及ぶそうです。

そうして食べた果実の種はヒクイドリの体と共に移動しあらゆる場所で糞と一緒に種が輩出されて生息域を広げることができます。

最大時速50㎞/hにも及ぶ速さで移動し、行く先々で果実を食べ、糞をしていくヒクイドリはまさに種の運び屋と言えます。ヒクイドリによって太古の森が残っているといっても過言ではありません。

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