100年前より背が高く思春期が早くなった理由を解明! 栄養と成長をつなげるメカニズム
100年前より背が高く思春期が早くなった理由を解明! 栄養と成長をつなげるメカニズム / Credit:Canva . ナゾロジー編集部
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栄養をたくさん取ると成長が促進されるメカニズムは脳にあった!

2021.11.06 Saturday

Protein in the brain uses energy status to influence maturation, body size, new research shows https://news.umich.edu/protein-in-the-brain-uses-energy-status-to-influence-maturation-body-size-new-research-shows/ Scientists have discovered the receptor in the human brain that is responsible for people growing taller and reaching puberty earlier than ever https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-10162351/Scientists-brain-receptor-responsible-people-growing-taller-reaching-puberty-earlier.html?ns_mchannel=rss&ns_campaign=1490&ito=1490
MC3R links nutritional state to childhood growth and the timing of puberty https://www.nature.com/articles/s41586-021-04088-9

栄養と成長をリンクさせる仕組みが解明されました。

英国ケンブリッジ大学で行われた研究によれば、栄養を検知して子供の成長と思春期入りのタイミングを調節する遺伝子を発見した、とのこと。

この遺伝子に異常があると、両親が高身長で十分な栄養をとっている子供でも、背は低くなり、思春期入りも遅くなってしまうとのこと。

研究内容の詳細は11月3日に『Nature』に公開されています。

100年前より背が高く思春期が早くなった理由

100年前より背が高く思春期が早くなった理由
100年前より背が高く思春期が早くなった理由 / Credit:Canva . ナゾロジー編集部

栄養をとれば子供が早く、大きく成長するのは、誰もが当然だと思っています。

事実、栄養条件の改善により、私たちの身長は100年前に比べて高くなり、思春期に入る時期も前倒しになっています

しかし、体がどのような仕組みで栄養の量を検知して、成長量や成長速度に反映させるかという、根本的な仕組みは謎に包まれていました

そこで今回、ケンブリッジ大学の研究者たちは栄養量と成長を結びつけるメカニズムの解明に挑むことにしました。

調査にあたって研究者たちが最初に目をつけたのは、内で食欲を調整する遺伝子(メラノコルチン受容体でした。

食欲を調整する遺伝子(メラノコルチン受容体)ならば、栄養量と成長の関係を取り持つ機能があると考えたからです。

そこで研究者たちは50万人の遺伝子データを分析して、身長や思春期に入る時期との関係を調べました。

結果、数千人においてメラノコルチン3型受容体に突然変異があり、そのうち812人の女性において思春期に入る時期が平均して4.7カ月、遅くなっていると判明します。

また90年代うまれの子供6000人を集中的に分析した結果、6人においてメラノコルチン3型受容体に突然変異があり、全員の背が低くいことがわかりました

さらに、対になる染色体の両方においてメラノコルチン3型受容体に変異があった男性の場合、著しく低身長であるだけでなく、思春期に入ったのが20歳後半という極端に遅い時期となっていました

この結果は、私たちの身長や思春期の始まりは、単純な栄養量が決めているのではなく、脳で働く栄養量を検知して成長信号に変換する遺伝子によって調節されていることを示します。

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