合成画像。(左)かわいさを増した顔, (右)かわいさを減らした顔
合成画像。(左)かわいさを増した顔, (右)かわいさを減らした顔 / Credit:入戸野 宏ら(大阪大学)_日本人赤ちゃんの顔で明らかになった 客観的な「かわいさ」次元の存在(2022)
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赤ちゃんの「かわいさ」には人種や個人の好みを超えた共通の特徴があった

2022.02.24 Thursday

日本人赤ちゃんの顔で明らかになった 客観的な「かわいさ」次元の存在 https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2022/20220218_1
Creation and Validation of the Japanese Cute Infant Face (JCIF) Dataset https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyg.2022.819428/full

ほとんどの人は赤ちゃんを「かわいい」と感じます。

これは、人間が「かわいい」に対する共通認識をもっていることの証拠かもしれません。

そこで大阪大学・大学院人間科学研究科の入戸野 宏(にっとの ひろし)氏ら研究チームは、日本の赤ちゃんの顔を分析し、多くの日本人に共通する「客観的なかわいさ」が存在することを明らかにしました

赤ちゃんの顔のかわいさは、個人の好みだけでなく、多くの人で判断が一致していたのです。

研究の詳細は、2月18日付の科学誌『Frontiers in Psychology』に掲載されました。

「かわいい」と感じさせる赤ちゃんの身体的特徴

人は本能的に赤ちゃんを「かわいい」と感じます。

約80年前、動物行動学者のコンラート・ローレンツ氏は、この共通認識についてある見解を提出しました。

人間は赤ちゃん固有の特徴を本能的にかわいいと感じる
人間は赤ちゃん固有の特徴を本能的にかわいいと感じる / Credit:Depositphotos

人間は、赤ちゃん固有の身体的特徴(頭が大きい、目は大きくて丸く顔の低い位置にある、四肢が短い)を本能的にかわいいと感じる、というのです。

つまり、「かわいさ」の判断は、「個人の好み」だけでなく、「客観的な特徴」にもとづいている、というわけです。

これら客観的な特徴と理論は、ベビースキーマ(赤ちゃん図式)と呼ばれてきました。

それ以来、「かわいさ」に関する研究は多く行われてきました。

例えば、「かわいい」とされる特徴を分析することで、その特徴を強調した「加工写真」の作成が可能になりますね。

しかし、これまでに行われた研究のほとんどは、白人の赤ちゃんの顔写真を使ったものでした。

「かわいい」の研究結果は、今のところ世界で通用するか分からないのです。

そのため研究チームは、今回初めて、日本人の赤ちゃんの顔を使って「かわいさの特徴」を評価することにしました。

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