防弾チョッキを凌駕する超軽量装甲材料が開発される(画像はイメージです)
防弾チョッキを凌駕する超軽量装甲材料が開発される(画像はイメージです) / Credit:Depositphotos
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New lightweight super material could battle bullets, deflect space debris https://news.wisc.edu/new-lightweight-super-material-could-battle-bullets-deflect-space-debris/
Extreme Dynamic Performance of Nanofiber Mats under Supersonic Impacts Mediated by Interfacial Hydrogen Bonds https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/acsnano.1c07465

2022.03.10 Thursday

鋼鉄を凌ぐ超軽量アーマー材料「ナノファイバーマット」を開発!

防弾チョッキ(ボディアーマー)は、銃弾や爆発による破片から身を守るのに役立ちます。

しかし、いくら防弾性能が高くても素材が重すぎるなら、実用には至りません。

そこで、米ウィスコンシン大学マディソン校(University of Wisconsin-Madison)物理学部に所属するラマササン・ザバマラン氏ら研究チームは、「ナノファイバーマット」と呼ばれる新しい超軽量装甲材料を開発しました。

この素材は非常に軽く、鋼鉄やケブラーよりも優れた防弾性能をもっているとのこと。

研究の詳細は、2021年12月6日付で科学雑誌『ACS Nano』に掲載されています。

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鋼鉄を超える「軽くて高強度な素材」が誕生!

従来の防弾チョッキ
従来の防弾チョッキ / Credit:Depositphotos

防弾チョッキには、「弾丸や飛来する破片を貫通させない」以上の性能が求められます。

弾丸が貫通しないとしても、衝撃は体に伝わってしまうからです。

「防弾チョッキを着ていても、骨折したり内臓が破裂したりする」と聞いたことがあるでしょう。

ですから大切なのは「いかに衝撃を吸収するか」という点なのです。

また、いくら防弾性能が高くても、重くては用途が限られてしまいます。

そのため、鋼鉄の5倍の引っ張り強度をもつケブラー(アラミド繊維)が利用されるようになりました。

これにより拳銃の弾丸を防げるソフトアーマーが登場したのです。

さらに、重要部位にセラミックプレートを追加したハードアーマーも登場しており、機動力を犠牲に防弾性能を向上させたタイプも存在します。

さらに強力な防弾アーマーを開発するには、軽くて衝撃吸収性能の高い新しい材料が必要
さらに強力な防弾アーマーを開発するには、軽くて衝撃吸収性能の高い新しい材料が必要 / Credit:Depositphotos

では、さらに防弾性能や軽さを向上させるには、どうすればよいのでしょうか?

研究チームは、弾丸だけでなく、もっと強力な衝撃さえも緩和する「超軽量装甲材料」を開発することにしました。

そして実際に開発された新しい材料は、「防弾チョッキをはるかに凌駕するアーマー」を生み出すのに役立つかもしれません。

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