ARを利用した戦闘訓練が始まる
AR(拡張現実)とは、現実世界にデジタル情報を付加する技術です。
これまでは主に、ゲームなどのレクリエーションに採用されてきました。
「ポケモンGO」はその有名な例だと言えますね。
しかし最近では、単なるレクリエーションにとどまらず、極めて真剣な訓練にもARが利用されるようになってきました。
![AR訓練用ロボット「SimStriker」](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/06/FireShot-Capture-610-Discovering-the-Future-of-Urban-Training-by-4GD-YouTube-www.youtube.com_-900x516.jpg)
4GD社が開発した訓練用ロボット「SimStriker」は、現実世界ではただの「人型のターゲット」です。
しかし、ARと組み合わせることで、まるで本物の敵兵のように振る舞います。
実際、ゴーグルを通して見るとSimStrikerは兵士の見た目をしています。
![ゴーグルを通して見た「SimStriker」は敵兵に見える](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/06/FireShot-Capture-608-4GD-VTC-4gd.co_.uk_-900x397.jpg)
そして異国の言葉で叫びながら、訓練用のエアガンで攻撃してくるのです。
しかもこのロボット、訓練部隊の動きや光、音を拾うことが可能。
あらゆる方向に対応しているので、少しの情報に反応し、位置を特定して撃ってきます。
訓練兵たちは、本物の敵兵と対峙したような緊張感を味わうことでしょう。
さらにAR訓練用施設を利用するなら、実際の都市や建物を再現した仮想戦場を作り出すことも可能です。
![ARを利用してリアルな戦場を再現できる](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/06/FireShot-Capture-609-4GDs-AWE-Experiment-2022-YouTube-www.youtube.com_-900x428.jpg)
戦場の音や匂いまで再現できるため、訓練兵たちは、臨場感あふれる戦場さながらの雰囲気を体感するのです。
現在、このAR戦闘訓練はイギリスの空挺部隊に採用されています。
4GD社は「この没入型戦闘訓練が、現実の戦争におけるパフォーマンスを高めるだろう」と述べています。
訓練用に開発された技術ではありますが、CoD(コールオブデューティ)などのゲームプレイヤーや、サバゲーを愛好する人たちにとって、これは非常に興味深いアトラクションとなるでしょう。
近い将来、とてもリアルなサバゲーが楽しめる体感型のアトラクションが登場するかもしれません。