イギリスに「転がる可動橋」が誕生
イギリス・ロンドンのリー川には、かつて栄えた巨大な工業ドック「コーディドック」がありました。
そして少し前から、コーディドックの再開発プロジェクトが開始されました。
![イギリスの「コーディドック再開発プロジェクト」](https://nazology.net/wp-content/uploads/2023/03/yVydqwv4-900x399.jpg)
ドックを再スタートさせるには、敷地内の古いダムを撤去し、歩道橋を導入する必要があります。
しかも航路を確保するために、この歩道橋は可動橋でなければいけません。
![一般的な跳開橋(跳ね橋)のイメージ](https://nazology.net/wp-content/uploads/2023/03/MovableBridge_draw.gif)
当初は一般的な跳ね橋を設置するつもりでしたが、建築家トーマス・ランドール・ペイジ氏のユニークなアイデアを知った担当者は、彼が考案した転がる可動橋を導入することにしました。
コーディドック再スタートのシンボルとなるようなユニークで創造性にあふれたデザインが採用されたのです。
![転がる可動橋。橋床が上部に来ることで航路を確保できる](https://nazology.net/wp-content/uploads/2023/03/CDRB-email-gif.gif)
そして最近、転がる可動橋「コーディドック・ローリングブリッジ」が完成しました。
この橋は、川に沿って転がるよう設計されており、180度の回転によって橋床(きょうしょう)が天井へと変化します。
これにより航路が確保され、ボートは橋床に引っかかることなく前進できます。
![人力で転がせる](https://nazology.net/wp-content/uploads/2023/03/ykiE_Nno-600x600.jpeg)
しかも可動橋には電気やモーターが必要なく、人間の力だけで動かせるようになっています。
回転方向の両側にそれぞれワイヤーで繋がったウィンチ(巻き上げ機)があり、これを手回しすることで橋が転がるのです。