親友が隣にいるだけで心拍数が低下し「リラックス効果」があると判明
親友が隣にいるだけで心拍数が低下し「リラックス効果」があると判明 / Credit: canva
psychology

親しい友人が近くにいるだけで心拍数が下がり「リラックス」できる

2024.03.19 Tuesday

よく知らない人と仕事をすると、居心地が悪くて心臓もドギマギしてしまいますが、逆に親しい友人と一緒ならどこで何をするにも安心感があります。

ではこのとき私たちの身体には、実際調べてわかるレベルで変化が起きているのでしょうか?

早稲田大学の研究チームがこの問題について調べたところ、親しい友人が正面にいるときは、休息時やリラックス時にはたらく副交感神経が活性化して、心拍数が減少することが明らかになりました。

これは親しい友人の存在が私たちの生理的反応にポジティブな作用を与えることを示す貴重な発見です。

研究の詳細は2024年2月21日付で科学雑誌『Scientific Reports』に掲載されています。

眼前の友人の存在は心拍数の減少を引き起こす https://www.waseda.jp/inst/research/news/76753
Electrocardiographic activity depends on the relative position between intimate persons https://doi.org/10.1038/s41598-024-54439-5

なぜ赤の他人が近くにいると落ち着かないの?

私たちは誰かとコミュニケーションを取るとき、自分が快適だと感じる空間を無意識に保つことが知られています。

これが「パーソナルスペース」と呼ばれる空間です。

見ず知らずの他人がパーソナルスペースに侵入してくると、居心地の悪さや不快な感情が沸き起こり、その人から距離を取ろうとする反応が見られます。

電車やバス、映画館の座席で知らない人が隣に座ると落ち着かないのはこのためです。

パーソナルスペースに他人がいるとソワソワする
パーソナルスペースに他人がいるとソワソワする / Credit: canva

そして近年の研究では、他者が近くにいると、主観的な気持ちだけでなく、客観的な指標である心拍数や皮膚電気活動といった生理的反応も変化することが明らかになりつつあります。

例えば、赤の他人がパーソナルスペースに入ってくると、心拍数の上昇や皮膚電気活動の活性化など、交感神経が刺激されることが分かっているのです。

(※ 自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つに分かれており、交感神経は活発に動く時や緊張している時に活性化し、副交感神経は休息時やリラックスしている時に活性化する)

その一方で、親しい友人が近くにいる場合に、同じような生理的反応の変化が起こるかどうかは調べられていませんでした。

そこで研究チームは、親しい間柄にある友人のペア16組を対象に、さまざまな位置関係で立っているときの心電図データを記録しました。

実験条件の図解。いろいろな立ち位置で友人を見る・見られる実験を行う
実験条件の図解。いろいろな立ち位置で友人を見る・見られる実験を行う / Credit: 早稲田大学 – 眼前の友人の存在は心拍数の減少を引き起こす(2024)

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