ドローンの欠点を補うホッピング付きクアッドコプター
![ドローンの課題は「飛行時間」](https://nazology.net/wp-content/uploads/2024/04/07990c12bf31a3b598190419f0cb4c5f-900x600.jpg)
ドローンには、野生動物や農作物の監視、捜索救難など、幅広い分野で活躍する可能性が秘められています。
しかし、いつも「飛行時間」の課題が付いてまわります。
サイズが大きい産業ドローンであっても20~30分しか飛べず、コンパクトなホビードローンだと、わずか10分の間すら飛び続けることができないのです。
ソンナン・バイ氏ら研究チームは、この課題に取り組むために、「ホッピング」に着目しました。
![その場でジャンプしたり前進したりできる「ホッピング」](https://nazology.net/wp-content/uploads/2024/04/a4b7f6be315fb6e29f51eac20f3680c2-900x600.jpg)
ホッピング(またはポゴスティック)とは、バネが付き棒に足場と取手がある遊具のことであり、ぴょんぴょん飛び跳ねながら前進できます。
「子供のころホッピングで遊んだことがある」という人も多いでしょう。
新しいドローンは、4つのプロペラで飛ぶ一般的な「クアッドコプター」の下部に、このホッピングを装備しています。
![ゴムによる「ホッピング」を装備したドローン](https://nazology.net/wp-content/uploads/2024/04/MyVideo_38-1.gif)
これにより、通常通り空を飛ぶだけでなく、飛び跳ねながら前進することができるのです。
この新しいドローンは、「ホップコプター(Hopcopter)」と呼ばれており、従来のドローンと比べて、消費電力を大幅に削減できます。
![飛び跳ねることでバッテリー電力を節約できる](https://nazology.net/wp-content/uploads/2024/04/MyVideo_39-1.gif)
高く飛び上がる際には、電力でモーターを回転させる必要がありますが、そこから地面に落下・衝突し、バネの力で反発する際には、モーターの使用はほとんどありません。
反発の際、ドローンは足の角度を調整することができるため、同じ場所で飛び跳ねるだけでなく、意図した進行方向へ前進することも可能です。
これによりかなりトリッキーな挙動で動き回ることができ、急激な加速と急旋回も可能になりました。
そして何より驚くべきはホッピングを併用したことによる稼働時間の延長です。
小型のドローンではこれまでありえなかった、その挙動について次項で見ていきましょう。