ボンヤリするのはADHDだけじゃない!集中力が発揮できない症候群とは?
ボンヤリするのはADHDだけじゃない!集中力が発揮できない症候群とは? / Credit: canva
psychology

【大人の発達障害】ADHDの影に隠れた集中できない症候群 (2/2)

2024.07.11 Thursday

前ページ「集中できない」には2つの異なる症状がある

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「CDSの知名度が低い」ことが問題

CDSがADHDと間違われやすい原因の1つは、CDSを定める公的な基準がまだ存在していないため、診断が困難な点があげられます。

一部の心理学者は、質問票と行動観察を組み合わせて、「頻繁な空想、頭の中がボンヤリする、処理速度が遅い」などの程度を評価することでCDSの診断を行っています。

しかしCDSと判断できても、症状をサポートして改善するための治療法も確立されていません。

認知行動療法によって最良の対処法を身につけたり、ADHDに使用されるのと同じ治療薬が有効との意見もありますが、まだエビデンスは得られていないといいます。

「CDSの認知度が低い」ことが問題
「CDSの認知度が低い」ことが問題 / Credit: canva

そして最大の問題は「CDSの知名度が非常に低いこと」と専門家は指摘します。

CDSはADHDに比べると社会的な認知度が低く、今回初めて聞いたという方も多いでしょう。

そのせいでCDSは他の症状と混同されて正しい治療がされなかったり、悩みが理解されずに「単にだらしないだけ」とか「努力が足りないからだ」と批判されやすいのです。

そこでCDSの病理を根本から理解し、原因の究明や治療法の開発を進めることが、症状に苦しんでいる人を支援する上で急務だと考えられています。

おそらく、CDSが一般に認知されていないために、隠れCDSの人が世界中にたくさんいるはずです。

専門家らは「CDSはもっと注目されるべき疾患であり、ADHDとは分けて考えるべきでしょう」と話しています。

ADHDの人が「先延ばし」をしてしまう理由とは?誰にでも使える改善法も

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