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なぜ生んだ?反出生主義者の「深層心理」を心理学的に分析してみた (4/4)

2024.06.26 Wednesday

2019.04.09 Tuesday

前ページ「親は神」という社会背景と子供の抵抗

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人生を少しでも楽に生きるには?

――…あのですね、だんだん話を聞くにつれ人生に絶望してきたんですが…。本当に人間には成長もないし、生きる意味もないんでしょうか?

星乃:そんな死んだ魚のような目をしないで(笑)。私はそうは思っていません。そのことについては、近々発売する本で詳しく書いているので、興味がある方は読んでいただけたら嬉しいです。

――お、いいところでサラっと宣伝入れましたね(笑)。

星乃:ふふ。やっぱり、人生を少しでも楽に幸せに生きるためには、まず父親母親はどういう人なのか、自分は親や家庭環境からどういう影響を受けて育ってきたのかをよく見極めて、それと自分とはまったく別物なんだとすることが大切なんです。

それができずに親の影響をそのまま生きてしまうと、様々な精神病理や生きにくさが生じてきます。

その上で、自分の心の奥から出てくる欲求や不安、好き嫌い、楽しいこと怖いことなどをよく見てみることです。そこに、必ず本当の自分につながる鍵があります。

画像
Credit: depositphotos

――でも言っちゃアレですが、そういう風に考える力がすでに無くて、自分ではどうしようもないほど追い込まれている人もいますよね?そういう人の中にも反出生主義になる人がいると思うんですよね。

星乃:そうですね。そういう方は、なんとか最後の力を振り絞って、信頼できる人に助けを求めていただきたいと思います。もしそういう人がいなければ、まずは信頼できる臨床心理士を探してみてください。

たとえば精神科医で自傷行為などの研究をされている松本俊彦さんは、信頼できる大人は10人中3人くらいしかいないから、少なくとも8人には助けを求めてほしいとおっしゃっているそうです。私も本当にそう思います。

私の患者さんにも、「私に会っていなければ死んでいた」と言ってくださる方もいました。本当に切羽詰まっている人は、助けてくれる人が見つかるまで、諦めないでいただきたいです。

――もちろん苦しみの程度の差はあると思いますが、親からの影響を意識化して、自分の本質的な部分を探ること、そしてそれもできない場合は助けを求めることが大切なんですね。

今日は難しくて重いテーマだったのでどうなることかと思いましたが、優しい締めでなんだかこちらが救われた思いです…。今日はありがとうございました。

子供を「いじめる側」にしてしまう親の特徴が明らかに

【編集部よりお知らせ】
今回お話してくださった星乃さんと、ナゾロジー編集長maxim、そして半田広宣さんが共著で書いた本が発売されました!
「ぼっち」な私たちが、現代の生きづらさ、孤独感の中で生き抜くにはどうしたらいいのか? 誰もが知る映画の評論を通し、量子論、哲学、神話、心理学の知識が一つにつながる珠玉の一冊です。
・『君の名は。』
・『新世紀エヴァンゲリオン』
・『ロード・オブ・ザ・リング』
・『マトリックス』
・『2001年宇宙の旅』

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