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脳は「覚える」よりも「忘れる」方に労力を使うことがわかる (2/3)

2021.01.27 Wednesday

2019.03.12 Tuesday

前ページ記憶には流動性があるから「忘れる」ことができる

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「忘れる」ことにはエネルギーが必要

チームは、「ニューロイメージング法」を用いて、脳内の活動状態を画像として記録しました。今回、焦点が当てられたのは、「腹側皮質視覚路」という感覚や知覚の働きを司る脳領域です。この部分は、特に、過去の記憶について「視覚的に」思い出す働きに関与します。

Credit:medicalxpress/ニューロイメージング画像

実験では、健康的な成人の被験者グループに、「人の顔」や「景色」が写った画像をいくつか見てもらい、それぞれの画像に対して「記憶」と「忘却」の作業をしてもらいました。

すると、その際の脳波は、「記憶」よりも「忘却」の方に活発な働きが見られたのです。主任研究員のジャロッド・ルイス・ピーコック氏によると、「意識的な忘却」は、忘れたい記憶対象から注意をそらしつつ、抑圧・修正しなければならないため、より大きなエネルギーを使うことになるとのこと。

次ページ「忘れる意識」は強すぎても弱すぎてもダメ

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