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道徳的な神が出現するターニングポイントは「人口100万人」だと判明 (2/3)

2021.01.27 Wednesday

2019.03.24 Sunday

前ページ道徳規範と社会の複雑性の相関関係

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「人口100万人」を基準に道徳的な神の信仰が誕生

そこでサベジ氏らは、旧石器時代から産業革命までの人類史に関する知識を集積したデータベース”Seshat: Global History Databank”を用いて、これまでに無く包括的で、かつ詳細な情報を漏れなく取り込んだかたちでの調査を行うことにしました。

対象になったのは、世界30地域から集めた、過去1万年間に及ぶ414の社会。これらの社会の複雑性と道徳的な神の関係を分析しました。社会の複雑性の計測には、最大集落の規模・公式な法典の有無などの51の指標が用いられました。また、道徳的な神の存在を測るのには、「自己中心的行動を監視・処罰する超自然の力の概念があるか?」などといった4つの指標が用いられました。

Credit: pixabay

その結果、道徳的な神の信仰は、社会の複雑化が進んだ後に生まれることが判明。一般的に、100万人以上の規模の共同体が形成された後で、道徳的な神の概念が生まれることから、サベジ氏は「人口100万人」を普遍的なターニングポイントだと推測しています。

次ページ社会における宗教の「機能的役割」

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