なんで?砂糖水がぷっくり膨らむ動画が話題に! その原理を推理してみた

fun 2019/04/23
Credit:reddit

事件は会議室で起きてるんじゃない、パティシエのキッチンで起きてるんだ!

海外掲示板「reddit」に投稿された動画が、「面白い」「美しい」と話題を呼んでいる。動画を作成したのはあるパティシエの男性だ。

動画では溶かした砂糖を使って「シュガードーム」なるお菓子を作っているのだが…

Creating a sugar dome from oddlysatisfying

ラップの上に流した砂糖水が、みるみるドーム上に広がっていくのがわかる。

しかし動画内には仕組みに関する説明は一切無い。動画を見た人も、「一体どうなってるんだ?」と疑問の声を書き込んでいる。

そこでナゾロジー編集部が動画内に写るいくつかのヒントをもとに、「シュガードーム」のメカニズムを推理してみた。

ラップよ、なぜ破れない?

まず最初に気になるのは、溶けたてアツアツの砂糖を流し込んでも、ラップが破れていないということだ。砂糖の融点は種類にもよるが、160度〜180度の間で安定している。

一方でラップが溶ける温度は、ポリエチレンで110度、塩化ビニル樹脂で130度、ポリ塩化ビニルで140度あたり。ということは、1番耐熱性のあるポリ塩化ビニルでも溶けて破れてしまうはず。

アツアツ砂糖でも破れないラップ/Credit:reddit

これは、どうやら砂糖に水を混ぜて一緒に溶かすことで解決するようだ。砂糖と水の分量を調節することで融点は110度あたりまで下がるらしい。動画でも、砂糖を溶かすときに銀色の棒が写り込んでいる。

おそらく温度計で、砂糖の温度をうまく調節しているのだろう。ふむふむ、これでラップも破けないというわけか。

推理その1 . 「熱の膨張」を利用している?

それでは実際にドームができるメカニズムを推理してみよう。

reddit上では「熱の膨張を利用しているのでは」との説が有力だ。ラップでフタをされたバケツの中には当然空気が密閉されている。そしてラップの上にアツアツの砂糖を流し込めば、バケツ内の気体が温まって膨張し始める。

撮影者が映り込むほどの透明度/Credit:reddit

これで円形の型を下に押し込めば、ぷっくりとドームが出来上がるというわけだ。

しかし型を押すことでラップは下降するのだから、ドームの形が浮き上がるはずはない。

第一、これなら誰でも出来そうな気がする。

推理その2. 職人技で「砂糖を固形化」

おそらくドームを作る鍵は、「砂糖の固形化」と「型を押し込む絶妙なスキル」にある。

動画を見ればわかるように、砂糖は流し込むと中央部部からすぐに固まり始める。それと同時に型を押し込むことで、ラップの高さは下がり、固まった砂糖とラップとの間に空間ができる。

指に絶妙な力だ加わっているのが分かる/Credit:reddit

要するに、砂糖の溶けてる部分はまだラップに密着しているが、固まった部分は宙に浮いてドームができるのだ。これなら型全体に砂糖が広がりきったときに、ちょうどキレイなドームができることも納得できる。

そして何よりも、型を押し込む絶妙なスピード感覚と力の入れ具合がこれを可能にしていると考えられる。ちょっとでもミスをすれば、ドームはすぐにヒビが入って壊れてしまうはずだ。

「どや」スマイルかな/Credit:reddit

指の血色を見ても適度な力が加えられているのが分かる。つまりシュガードームは、厳しい修行を積み重ねた者だけが体得しうるパティシエ奥義というわけだ。

これは素人にはとてもマネ出来ない芸当だろう。爽やかスマイルに「ドヤ感」があふれていても、納得の技術なのだ。

下り坂を「上る」ボール? 重力に逆った坂の正体とは

reference: reddit, instagram / written & text by くらのすけ

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