推理その2. 職人技で「砂糖を固形化」
おそらくドームを作る鍵は、「砂糖の固形化」と「型を押し込む絶妙なスキル」にある。
動画を見ればわかるように、砂糖は流し込むと中央部部からすぐに固まり始める。それと同時に型を押し込むことで、ラップの高さは下がり、固まった砂糖とラップとの間に空間ができる。
要するに、砂糖の溶けてる部分はまだラップに密着しているが、固まった部分は宙に浮いてドームができるのだ。これなら型全体に砂糖が広がりきったときに、ちょうどキレイなドームができることも納得できる。
そして何よりも、型を押し込む絶妙なスピード感覚と力の入れ具合がこれを可能にしていると考えられる。ちょっとでもミスをすれば、ドームはすぐにヒビが入って壊れてしまうはずだ。
指の血色を見ても適度な力が加えられているのが分かる。つまりシュガードームは、厳しい修行を積み重ねた者だけが体得しうるパティシエ奥義というわけだ。
これは素人にはとてもマネ出来ない芸当だろう。爽やかスマイルに「ドヤ感」があふれていても、納得の技術なのだ。